乾坤 マウスで書道!
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匿名ユーザー
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はじめに
私が、マウスで書道を始めたのは、かれこれ二十年ぐらい前のことです。その頃は、Windows版ではなく、Macintosh版で、「Mac書道」という名前でした。しかも、カラー対応ではなくモノクロでした。でも、桐の箱にパッケージングされ、数枚の和紙も同封され、高級感漂うソフトでした。値段も今の価格と比べると高価なものでした。また、演算星組みという会社名にも心惹かれるものがありました。
私は、その高級感漂うソフトをMacintosh Plusにインストールし、Image Writer IIというドットプリンターで出力して楽しんでいました。和紙に印刷するとそれなりの雰囲気を漂わせることが出来ました。印刷した作品は、父に自慢げに見せびらかしたように思います。父を、「コンピュータでそんなことが出来るのか」、と驚かせるには十分な効果がありました。今、思うと、不満足な環境ですが当時はそれだけで満足でした。なぜなら、Macintosh Plusは、カラーが表示できなかったからです。
それから何年かが過ぎ、そんなソフトがあったことも忘れていました。たまたまソフト売り場のグラフィック・ソフトの辺りをうろついていると、懐かしい「Mac書道」の文字が目に飛び込んで来ました。今度は、カラー対応になっていました。いつものようにそのパッケージを手に取りレジに向かいました。私のMacは、可愛いMacintosh Plusではなくカラー対応された無骨なPowerPCに替わっていました。
カラー対応した「Mac書道」は、満足行くものでした。墨の滲みやカスレが表現できるようになり、紙の柄も選択出来るようになりました。また、朱色の印を押すことも出来る様になりました。これで、本格的にマウスで書道が出来る時代がやって来たと思いました。友人が自宅に遊びに来た時には、みんなで書の腕を競い合い、私は、師範のように、みんなの前でマウス捌きを披露しました。私のマウス捌きを見て、みんなは筆で書いているみたいと言った様な気がしています。
このソフトに満足はしていたものの、私のパソコン環境は大きく変化しました。MacintoshからWindowsに宗旨変えしたのです。それとともに、このソフトのことも忘れていました。
2004年のある日、私のもとに一通のダイレクトメールが来ました。「Win書道」を格安に販売するとのソースネクストからのキャンペーン通知でした。早速私は、ダウンロードし使ってみることにしました。どんなソフトだろうと、期待はあったものの、まさかあの「Mac書道」のWindows版だとは思いもかけませんでした。インターフェイスも、機能も、ほぼ同様のようです。好きだったソフトが、今蘇ったのでした。
私は、このソフトを使って、ほぼ毎日のように書道をしています。「マウスで書く書など書道ではない。」そんな声も聞こえてきそうです。でも、マウスで書く書も書道だと思います。ただ、筆で書く書とはまるで別物と考えるべきだとは思いますが。そんなことは、どうでも良いことなのかもしれません。マウスであっても、書をすることは楽しいことです。気張らないで、毎日、書と接することが出来ることが、このソフトの魅力ではないかと思います。
このサイトは、「Win書道」に対する、大きな私の思い入れと、少しのテクニックを書いています。このサイトを通じて、マウスで書道する楽しみを知っていただければ、幸いと思います。
聴潮書院にて
lazy_yoshi