1981年9月22日初版の伝説的ムック本「OUT9月号増刊 宇宙翔ける戦士達 ガンダム・センチュリー」に掲載された時代設定である。本書にはいわゆる年表形式の図表は掲載されていないため、下記の年表は本文中から読み取れる事項を年代順に並べ直して作成した。本年表は、ジオン大戦(ジオン独立戦争)の開戦がU.C.0079年11月、さらにU.C.0080年半ばに至っても戦争が続いているなど、現行年表と異なる部分が多い。しかし、戦前の項目の幾つかは、後発の年表に引用され続け、現行年表にその痕跡を留めている。そういった意味では、単なる歴史的遺産ではなく、現在でも十分“現役”の一級資料といえる。長らく絶版であった本書は、一時古書市場で数万円で取引されるほど珍重されていたが、2000年に再販されたため、現在では容易に入手できる。
センチュリー歴
- A.D.1942年 ロバート・A・ハインライン、自らのSF小説「ウォルドー」にマニュピレーターを登場させる
- A.D.1959年 ロバート・A・ハインライン、「宇宙の戦士」を発表
- A.D.1961年 アメリカ空軍、航空機核推進計画の一環として有人モビル・マニュピレーターの開発をジェネラル・エレクトリック社に依頼
- A.D.1966年 第14回リモートシステム技術会議にて外骨格人員輸送機の概念が紹介される。
- A.D.1968年 ジェネラル・エレクトリック社、外骨格マニピュレーター・ハーディマンのプロトタイプ案を提出
- A.D.1969年 アポロ11、初めて月面に着陸
- A.D.1974年 大気圧深海潜水服の1号機種JIMスーツ、北海にて初稼働
- A.D.1975年9月 宇宙植民都市の実現を目指す市民団体L5ソサエティー創設
- A.D.1977年 ジェラルド・K・オニール博士、宇宙植民を呼びかける著書「ザ・ハイ・フロンティア」を発表
- U.C.0025年 Y.T.ミノフスキー、サイド3に生まれる。
- U.C.0055年 低推力プラズマロケットと高加速用化学燃料ロケットを併用する軍用宇宙船の開発に着手(後のチベ、パプア)
- U.C.0065年 ミノフスキー粒子の散布技術開発
- U.C.0068年 従来のレーザー、荷電粒子砲に替わる強力なビーム兵器、メガ粒子砲が開発される。
- U.C.0069年 ミノフスキー粒子の散布技術確立に伴い戦略・戦術ともに全面的な変革が生じる
- U.C.0072年 Y.T.ミノフスキー博士、サイド6を経由して連邦へ亡命
- U.C.0075年8月 MS-04をベースに細部に改良を施した実戦用モビルスーツのプロトタイプが完成、MS-05ザクと名付けられる。
- U.C.0076年 ミノフスキー粒子制御技術の向上からエネルギーCAPという新機構が開発される。
- 5月 MS-05ザクの初期生産型27機からなる史上初のモビルスーツ部隊編成
- U.C.0077年
- 7月 サイド6革命における武力援助でザク部隊が実戦初参加、交戦した連邦駐留部隊は2時間で全滅
- 10月 RX-75ガンタンクのプロトタイプ完成
- U.C.0078年
- 初頭 ホバークラフトを応用するモビルスーツの開発がZIMMAD社で開始される。
- 8月 熱核反応炉を新型のZAS-MI11に換装したMS-06が開発
- 11月 海水も冷却水として使用可能な水陸両用型モビルスーツの開発がZIMMAD社とMIP社に対して発注される。
- U.C.0079年11月1日 宇宙植民都市サイド3はジオン公国を名乗り、地球連邦政府に対して宣戦を布告(宇宙標準時間午前0時)、わずか1週間余りの戦いで3つのサイドを壊滅させ、人類の半数を死に至らしめる。
- U.C.0080年
- 1月
- 公国軍、地球上陸作戦を開始
- ZIMMAD社において水陸両用モビルスーツのプロトタイプ1号機が完成、MSM-03ゴッグと命名
- 1月24日 グワジン級大型戦艦2番艦グワメルによる大気圏突入試験が失敗、同艦の船体は高度3万メートルで分解、大西洋上に墜落四散
- 1月末 ドップの地球上での飛行テスト開始、原型の1号機から4号機までがことごとく墜落する。
- 2月 MSM-03ゴッグ、地球へ降ろされ、密かにテストを続行する。
- 3月 MSM-03ゴッグの量産開始
- 4月 RX-78白兵戦用モビルスーツのプロトタイプ1号機完成、その2週間後に2号機も完成
- 4月中旬 MS-09ドムのプロトタイプ完成
- 5月中旬 連邦軍、ビームライフルの試作品を完成
- 5月末
- MSM-03ゴッグ、地中海やメキシコ湾周辺を中心に実戦配備開始
- RX-77中距離攻撃用モビルスーツのプロトタイプ完成
- 6月中旬
- RX-77、ビームライフル使用のためRX-78と同様にルナツーに運ばれて熱核反応炉の改造を受け、ガンキャノンの愛称を与えられる。
- RGM-79ジム、世界各地の地下工場で量産開始
- 6月 RB-79ボールのプロトタイプ完成
- 6月末
- MS-07グフ、北米カリフォルニア基地に実戦配備開始
- MS-14ゲルググのプロトタイプ完成
- 7月
- MS-07グフ、東南アジアに投入
- MS-09ドム、北米カリフォルニア基地に実戦配備開始
- MSM-03ゴッグ、マッド・アングラーなどの潜水艦部隊にも配備
- RGC-80ジムキャノンの量産開始
- ザンジバル級機動巡洋艦が大気圏突入テストに成功、史上初の大気圏内外両用戦艦となる。
- MIP-X1の発展タイプMA-05ビグロのプロトタイプのテスト開始
- 8月
- MS-07グフ、ヨーロッパ戦線に投入
- 連邦軍、宇宙戦艦ホワイトベースにRX-78ガンダムを配備(予定)
- 1月