第二章  『裏切り』


人狼世界大会―――――その結末は「人狼陣営の勝利」 だが、それ以上に歴戦の戦士たちは頭を捻っていた・・・ぐりんぐりん

一体人狼さんの目的とは? これで本当に“戦い”は終わりなのか? “セカンドシーズン”とは一体?

戦を終え帰路に着く各々のプレイヤー・・・その表情は誰しも暗く、曇っていた・・・まるでグンマーの空のように

そして何より彼らを不安にさせたのは――――――――――――――――――――“能力の消失”

 

超大作人狼ss  第二章


“能力の消失” この残酷すぎる事実は、戦士たちに未だ明け止まぬ“波乱”の始まりを静かに予感させていた

「一体何が起こっているのか」 「このまま終わるはずがない」 「我々の想像以上に事態は深刻なのでは」

人狼ゲームで鍛え上げた“直感” それは現代科学で証明出来るものではない ただの“勘”

だが、“彼ら”にとってその“勘”は“信じるに値するだけの価値がある”――――――――――


日本 とある場所―――――――

人狼「('A`)y━・~~」

DJ「ここまで順調に物事が進むとは・・・いやはや さすがの腕前ですなあ」

人狼「全くもってレベルが低いですよ・・・あれで上級者 などと名乗るのですから滑稽なものです」

DJ「準備は万事整いました “セカンドステージ”に上がりましょうか」

人狼「あなたの目的が分かりませんね 今のままでは私にしかメリットがない」

DJ「ふっ・・・私はただ名試合を盛り上げるだけのしがないDJですよ」


そして、戦士たちは導かれる それは運命か? 必然か? 偶然か?

 

――――――――――否 そこに“村”があるならば、彼らは戦う

 

彼らは“人狼プレイヤー”なのだから・・・


キノ「侍さん、今朝のニュース番組見ました?」

侍魂「ん? ああ・・・今日も見事なオリーブオイルだったな」

佐倉「MOCO'Sキッチンwww」

響「ここ最近日本各地で勃発している“怪奇な殺人事件”で、また新たに犠牲者が発見されたらしいな」

キノ「ええ・・・犯行の手口が謎すぎて警察もお手上げらしいわ」

cyAn「世界各地で謎のテロ活動も活発化してるし・・・いろいろ物騒な世の中だよね」

侍魂「ふーん・・・まあ俺たちには関係ないし、その内さくっと事件解決するっしょ へーきへーき」


世界は廻る 自分の知ってる所、知らない所

知らない世界は関係のない世界? 否――――――――私たちが立っているこの場所も、等しく“世界”である

 

そして戦士たちは再び集う 互いの胸騒ぎと、互いの推理と、互いの未来のため 再び 相対する

まずは知識の共有・・・黒幕が人狼さんであるという紛れもない事実

一体何を企んでいるのか? そもそも何者なのか? 正体不明、経歴不明 その男、最大限に警戒せよ

 

日本 首都――――――――東京

 

侍魂「まさか人狼さんが黒幕だったとは・・・」

じゃん「驚きだぜ(。-`ω´-)b」

琴美「おじさんの目的が分からない以上・・・迂闊に接触するのは危険ね」

キノ「結局、人狼世界大会の内訳ってどういう風になってたんですかね? 人狼さんの役職がよく分からないのですが」

ガノンドロフ「ふむ 恐らく 人狼さんの“能力”だろうな ノ△」

COM「そもそも“能力”って何なのです? 私能力者じゃないのでよく分からないのですよ」

響「“能力”・・・人狼ゲームを愛し、人狼ゲームを極め、人狼ゲームに魅せられた極々僅かな人間にのみ受け継ぐ事を

  許される“最後の切り札”かな」

キノ「その身に宿る能力は人それぞれ千差万別 “全く同じ能力”に目覚めることはありえない と言われている」


ミリオン「僕たちが能力を使用する際・・・肉体的にも精神的にも極限の集中状態に置かれる 誰でも好き勝手に使えるほ

     ど、能力は単純なものではないんだ」

まりい「自らの意思で自由に能力を発動出来るレベルまで鍛え上げてこそ、初めて“能力に覚醒した”と言えるの」

林檎「3人共人狼ゲーム自体の実力は充分なんだよね だからいつ覚醒してもおかしくないと思うよ」

侍魂「3人って・・・俺と、お伽さんとCOMさん・・・?」

ガノンドロフ「うむ 他の世界大会参加者は皆 とうの昔に能力に覚醒しているからなww」

佐倉「大事な事は能力そのものの“強さ”と“珍しさ”に大きな個人差が生じるという事」

cyAn「そして“強大すぎる能力”ほど、“覚醒までに長い年月”を必要とする・・・」

琴美「“眠れる能力者”・・・いまだ能力に目覚めていない数名の“小さな希望” 今この場で目覚める保障なんてどこにもな

   いし、例え目覚めたとしてそれを使いこなせるとも限らない・・・それでも、“最後の希望”あなたたちに託すわ」

侍魂「託されちゃいました」

COM「オトルヌテポ様に祈りを捧げねば・・・我、奇跡起こせり!」

お伽「(ヾノ・∀・`)ナイナイ

 

 

人狼「今日はオフ会ですかね? おじさん呼ばれてないですが場所を特定しちゃいましたよ」

 

 

響「おっ・・・と 噂をすれば人狼さん・・・だな」

侍魂「そんな諺初めて聞いたぞ・・・w」

ミリオン「飛んで火にいる夏の虫! あんたの正体を教えてもらおうか!」

人狼「正体といいましても、おじさんはおじさんなので・・・それよりも能力の話をしてたんですね

   我々の持つ極めて奇怪な個々の“能力”・・・

   その“能力”を人狼ゲームのためだけに使うのはもったいないとは思いませんか?

 

琴美「えっ・・・?」

人狼「“能力”を現実でより有効活用する・・・それこそがおじさんの計画であり目的――――――“カタストロフ”です」

佐倉「“カタストロフ”・・・“破滅”を意味する言葉・・・」

人狼「人類と世界の滅亡 それこそがおじさんの“夢”なのです」

響「狂ってやがる・・・!」

人狼「はいはい アニメや漫画でありきたりな展開ですからサラッと流しますよ・・・もう“時間がない”のです」

 


                 “天上天下唯我独尊”

 

 

発動条件は“ゲーム終了時に自分の属する陣営が勝利する事” その能力は・・・


ゲームに負けた各陣営に属するプレイヤー全員の能力を奪い自分のものにする

 


じゃん「そんな能力が存在するのか」

響「って事は・・・俺たちの能力も・・・」

人狼「“奪って”“おじさんのものに” なりました」

cyAn「くっ・・・」

COM「既にみんなの能力は世界大会の時点で奪われてたんですね! ハムタロサァンには奪われる能力がないので分かりません

   でしたが」

まりい「そんなの・・・どうやって戦えばいいの!?」

佐倉「能力を使用不可能にされるならまだしも・・・私たち全員の能力を人狼さんが使えるなんて・・・」

人狼「しかもおじさんはそれらの能力を“現実”でも使えます」

琴美「えっ」

キノ「ここ最近多発していた・・・“謎すぎる殺人事件” 犯人像も殺人方法も凶器ですらも、何一つ解明されていないあの

   事件・・・あれも全て人狼さんの仕業ですか?」

人狼「はい」

佐倉「ここ最近世界各地で勃発していた犯行不明のテロ・・・あれもまさか・・・?」

人狼「はい」

お伽「お伽さんの家で栽培していたもやしが全て枯れていたのも・・・?」

人狼「それは知りません」

 

能力とは・・・力 己の持つ武器

戦いとは・・・生きること 逃げは死を意味する

絶望の一言では言い表せないこの状況で、下を向き 俯き 涙を流すものは・・・

いなかった 全員が、そう全員が誰一人欠ける事無く 前を向いていた

人狼「あなた方はもっと頭のいい方々だと評価していたんですがね 残念です」

響「へへ・・・諦めだけは悪いってよく言われるよ」

 

――――――が 絶対的な戦力差は 埋まらない

現実とは、時に非情な事実を私たちに突きつける・・・


カニバリズム「いや、待てよ・・・? 人狼世界大会・・・その勝者は“人狼陣営” つまり、人狼さん1人じゃない!」

じゃん「どうしたカニバ君!?」

林檎「狂信者の私と・・・」

お伽「無能力者のオレオトギー!」

琴美「イカさん・・・wwww」

ミリオン「これは・・・いけるぞ! まだ残ってた! “奪われていない能力者”!!」

佐倉「林檎さん狂・・・人狼さんカニバリズムさんお伽さん狼・・・そういう内訳だったんですね」

カニバリズム「これは正当防衛だからな・・・霊界で恨むなよ?」

 

 

           “終焉を喰らう蟹”(カニバリズム)!!!

 


響「いける・・・! カニバさんの能力は・・・“人を喰う”!!!」

人狼「・・・何も起きませんね 勘違いしないでくださいよ? 能力を現実で使えるのはおじさんです あなた方ではありま

   せん」

カニバリズム「展開的にいけるかなー・・・と」

 

バンッ バンッ バンッ

 

カニバリズム「・・・!?」

 

バタン・・・

 

人狼「普通に銃で不意打ちしたほうが勝率あったと思いますけどねえ おじさんは普通の人間ですし」

cyAn「カ、カニバさん!?」

ガノンドロフ「おお勇者よ そんな所で死んでしまうとは情けない・・・」

琴美「シリアスな雰囲気ブレイカー魔王・・・」

 


侍魂「せめて人狼ゲームで決着つけません・・・?」

人狼「何で勝負したっておじさんが勝つので意味ないです」

 

――――――死が迫ってくる 吊られても、噛まれても 霊界に逝けば戦友が待っていた

互いの健闘を称えあう、仲間が ずっとずっと いつまでも どこまでも 僕たちはこうして戦えると、また会えると


ミリオン「少しでも時間を稼ぐ・・・! あっ、人狼さんの能力って何種類あるの? どうせ大したことないんでしょ?」

人狼「ふむ 冥土の土産におじさんの持つ“能力”をうpしましょうか」

琴美「うp!うp!」

侍魂「うp祭りだ・・・!」

 

 

“女神の祝福”(オアシス・タイム)

一回限定発動型 能力の対象範囲は村全体 自分が指定した時間まで村を過去に巻き戻す能力

各プレイヤーの記憶は能力発動時のままで変わらない

 

“プリンセスガール”

一回限定発動型 能力の対象範囲は村全体 その日1日の投票先を自分の意思で変更させることが出来る

つまり、1日限定で吊り先を指定出来る

村陣営で成功すれば英雄、失敗すれば戦犯   狼、狐陣営ならば最後の切り札として有効に使えるだろう

 

“超響協共”(ちょうきょうきょうきょう)

一回限定発動型 能力の対象範囲は自分が指定したプレイヤー全員 自分が有する情報を自分が指定したプレイヤー全員に

伝達する能力 自分が霊界に逝っても発動可能である

 

“チートってのも悪くないね”

常時発動型 能力の対象範囲は自分一人 自分の役職がチート化する能力

役職が村人の場合は効果なし

【占い師】占った人の役職まで分かる 【霊能者】吊られた人の役職まで分かる 【狩人】毎晩二人の人を同時に護衛出来る

【猫又】投票で吊られた際に“誰を道連れにするか”を自分で選べる 人狼に噛まれた際は通常通り人狼を一人ランダムで道連れにする

【共有者】夜だけでなく、昼・投票の間ももう一人の共有者と隠れて会話が出来る 当然相方共有者も同じ能力を付与される

【人狼】噛み先が狩人に護衛されていても噛み殺す事が可能 妖狐も関係なく噛み殺す事が出来る

【狂人・狂信者】誰が人狼かを知ることができ、さらに“人狼側からも誰が狂人(狂信者)かを知らせる事”が出来る

【妖狐】呪殺で死なない 【背徳者】妖狐側からも誰が背徳者かを知らせる事が出来る

 


“相反するI LOVE YOU”(叶わない願い)

一回限定発動型 能力の対象範囲は真占い師と真霊能者 自分が能力を発動したその一日に限り、真占いと真霊能と結果を反転させる(白⇔黒) 自分が霊界に逝っても発動可能である

 

“クイズミリオネア”

某テレビ番組の「特殊コマンド」を使える能力 別にゲーム中にクイズするわけではないのでご安心を 「50:50」

「テレフォン」「オウディエンス」など

 

“失われた軌跡”(バニシングメモリー)

発動後持続型 “発言”“役職”“結果” のいずれかの要素を一つ、発動した時からゲーム終了時まで“消失”させる

ただし、“自分自身”には使えない という制限がある

 

“愛の怪盗JAN”

毎回発動型 能力の対象範囲は自分と指定したプレイヤー 毎晩指定したプレイヤーと自分の役職を交換する能力

自分自身を指定すれば、結果的に役職を交換しない事になる

 

“自動護衛”(オートガード)

常時発動型 能力の対象範囲は自分1人 夜に狼の襲撃から身を守ることが出来る 

昼の吊りで吊られた場合は普通に死ぬ

常時発動型であり、何度襲撃されても死ぬことはない

襲撃された際には「狩人GJ」と同様のメッセージが村全体に送られる

 

“一方通行”(アクセラレーター)

一回限定発動型 

「狼の噛み先」「占い師の占い先」「狩人の護衛先」の中からどれか一つを選択し、その「○○先」の人物を自由に選び

 かえる能力

つまり「役職持ちの人の指定先を自分が自由に決めれる」というもの

自分がどの役職であっても大変有効に利用でき、極めて優秀な能力だといえるだろう

 


人狼「改めて見ると・・・“第三世代”の能力は極めて個性的ですね 大変興味深いです」

琴美「第三・・・世代?」

お伽「人狼onlineは・・・その無法地帯故に“いつ出来たか”“誰が居たか” 歴史の全てを知る者は極々限られてい

   る・・・」

まりい「お伽さんはご存知なのですか!?」

お伽「ガクガク(((n;‘Д‘))ηオトギーシラナイギー」

人狼「さて・・・そろそろ終わりにしましょうか」


ギラリと黒光りする銃口――――――血の通わない、冷酷な表情で狙いを定める


バンッ バンッ バンッ


鮮やかに飛び散る・・・血 途端に世界は真っ赤に染められていく


バンッ バンッ バンッ


次々と倒れていく歴戦の戦士たち 1人、また1人――――現実とは非情なものである


思いも、願いも、祈りも・・・決して届くことはない “力”がなければ 何も成せない 何も守れない


侍魂「こんなんで・・・こんなんで終わりかよおおおおおおおお!!!」


バンッ バンッ バンッ・・・

 

 


そして静寂が生まれた たった数秒・・・たった数秒で 僕らの日常は塗り替えられた

人狼「さて・・・“セカンドステージ”が楽しみですね」

 

シュンッ

 

10数名の若者たちの大量殺人事件――――――犯人の足取りも掴めぬまま、この事件も迷宮入りしてしまった事は言う

までもない・・・

 

 

 

事態急転――――――この地球(ほし)に集いし全ての者たちの運命が、今大きく変わる


最後の瞬間――――――戦士たちは、何を想うのか


次回   衝撃の第三章!   エンディングまで・・・泣くんじゃない

 

 

==============あとがき的な言い訳ページ=============

まずはここまで読んで頂き、ありがとうございます! 作者冥利に尽きます・・・ありがたいです

さて、第二章も完全に勢いで書いちゃいましたね 人狼ssなのに人狼しないっていう 斬新すぎるっていう

本当はもっと長い予定だったんですが、一旦ここで切ることにしました  読むの面倒ですし( )

ここであきれずに、第三章を読んで頂くと 「うおおおおおお!!!」となると思います

ぜひぜひご期待ください(自らハードルを上げるスタイル)

今回はギャグ要素も少なく、内容も乏しかったので反省ですね 第三章で卍解したいと思います

 

                           2015年5月 人狼onlineのとある村の片隅より 侍魂