ユブル王国の西に位置する国家。領と銘打っているが、元々はユブル王国が直轄していた領であった名残で領という呼び名が残っている。
三つの湖とそれらを繋ぐオカケーン川が領地の東西に流れており、用水路や浄水技術が進んでいる。
気候は温暖。領地全体として緑豊かであり、人間にとってもモンスターにとっても住みやすい土地になっている。故に、モンスター同志による生存競争がほぼ無く、生息するモンスターは一部を除いて弱く、種類が多い。
南のウーリュ平原には遊牧民が暮らしており、ルニエダ市で領民と遊牧民との交流が盛んに行われている。
主な産業は織物で、布や反物や服などを他の国へ輸出している。また、遊牧民が放牧して育てている家畜も交易品としてルニエダ市で取引されている。
かつてはオカケーン領という名前のユブル王国の直轄地であった。
500年前に領主が当時リーア湖に住んでいたアトゥーラの討伐に乗りだし、返り討ちにあってしまう。その結果、アトゥーラは領主としての権利を得て、ウーリュ領と改名された。
アトゥーラの支配下の下で治政が続いたが、領地奪還を名目に再び元領主がユブル王国騎士団を率いて攻め込んできた。元領主の攻撃によりアトゥリア市が壊滅状態になってしまい、この事件以来、ウーリュ領はユブル王国に対して敵意を抱くようになった。
アトゥーラはユブル王国征服を目指して、アトゥリア市の復興、王国に対する前線都市としてスェド・ウーリュ市を勃興、遊牧民との友好協定の締結等の侵攻のための準備を500年かけて進めていった。
全ての準備が整った後に、アトゥーラはユブル王国に宣戦布告。軍隊がナツミ山を越えてクロモリア戦争が始まった。アトゥーラはここまで培ってきたありとあらゆる力を使い、ユブル王国の西部地域一帯と西の城塞都市クロモリアまで侵攻を進める。そこから先は一進一退の状況が続き、戦争は長期化していった。
キーディアの功績によってクロモリア戦争が終戦した後、王国との会談を重ね、クロモリア返還の代わりに正式に独立国家として承認された。
侵攻の準備を始めていた時期からクロモリア戦争終結までの約500年間は『天雨龍の恐慌』と呼ばれている。