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「クリューガー光明技術協会」

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第13章 「クリューガー光明技術協会」

13-1 設定「クリューガー光明技術協会」
■クリューガー光明技術協会(通例、「クリューガー協会」「光明技術(イルミナテック)」「ガス会社」などと呼称)

半島の都市部では、夜間の照明にガス灯を使用している。街灯のみならず、建物内部の照明にガス灯を用いることも、劇場などの建物や、富裕層の屋敷から、中産階級に広まりつつある。

石炭を加熱すると可燃性のガスが得られることは古くから知られていたが、夜間の照明に用いるだけの量を貯蔵するには巨大な、しかも密閉された貯蔵施設が必要になることと、貯蔵施設に引火した場合に爆発して大惨事を引き起こしかねないことが実用化を阻んでいた。
しかし、アンドレアス・クリューガーは、錬金術的研究の末、石炭ガスを大量に吸収する金属、フロギストン合金を発明。
これを利用して、ガス灯に用いるガスを、安定した状態で大量に貯蔵する技術を開発した。

以前から貧民の救済を願っていたアンドレアスは、これによって得た莫大な財を、孤児院・救貧院や貧民学校の建設に投じ、設立したガス会社、光明技術協会にも、貧民窟の失業者を多く採用した。

一方で、アンドレアスは、協会の優位を守るため、フロギストン合金の製法や、独自に開発した高効率ガス発生炉(クラリッサ炉。クラリッサは妻の名)の設計を極秘とし、ガス貯蔵施設中心部への立ち入りも、厳選された職員以外禁止した(マグノリア世界にはまだ特許制度がない)。
施設を警備する保安部の人員も、貧民窟出身者を独自の施設で訓練してこれにあてた。

ところが、貧民窟とのパイプを強め、機密の維持に躍起になるうち、協会には犯罪組織とのコネクションができるようになる。
積極的にこのコネクションを用いたことはない、とされるが、フロギストン合金のサンプルを持ち出そうとした職員が、変死体となって裏路地で発見された、競争相手の弱みを握って恐喝している、といった噂も絶えない。
また、配管の点検等のために屋敷に入る関係上、他人の屋敷の構造をよく知っている、ということも、黒い噂の源になっている。
実際、所在さえ秘密にされている全寮制の訓練施設や、部外者立ち入り禁止の錬金術研究施設などもあり、非合法活動にかかわっていることは間違いない。
とはいえ、一般市民の意識の中では、協会は都市生活を便利にし、貧民救済に尽力する立派な団体であり、良いイメージを持ってとらえられている。

創立者のアンドレアス自身はすでに死に、協会は娘のロミルダが引き継いでいる。
ロミルダは、協会の暗部を嫌い、犯罪組織との関係を絶とうとしている。
一方で、貧民窟との関係そのものを弱めつつある新総帥の方針に対して、アンドレアスに拾われ、その時代から協会に仕えてきた者たちの中からは反発の声もある。

法王庁との関係は、基本的に良好。
とりわけ、相手の貧困につけこんで他人を仲間に引き込もうとする悪魔崇拝教団・過激派組織とは対立関係にあり、積極的に情報提供を行う。
一方で、逃亡中の犯罪者をかくまったり(共犯の場合もあれば、同情からの場合もある)、法王庁の福祉施策の不十分さを非難したり、内部のことについては極端に秘密主義的だったりと、厄介な面もある。

■解説
 「盗賊ギルド」っぽいものをつくろうかなあ、とか思ううちに違うものに。
 まあ、「裏保安部」として、他人の家に忍び込んであれこれする組織が秘密裏に存在している、と。
 でも、救貧院や施療院など、救済事業もやっていて、そっちには温厚な職員が熱心に働いている、というような、二面性のある団体です。
 乞食(差別語)の情報収集力ってのも侮りがたいものだそうですから。そこを通じた情報提供者としても使えようかと。

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