朝木直子宅「襲撃」事件


事件の概要

後掲問題とされた記事(抜粋)(宇留嶋瑞郎〈「朝木宅襲撃事件」は草の根得意の自作自演〉『月刊タイムス』2006年5月号)参照。この記事をめぐり、矢野・朝木両「市議」が執筆者の宇留嶋瑞郎氏らを訴えた「自作自演」裁判では、第1審で矢野・朝木両「市議」側が敗訴した。
2009年11月28日、矢野「市議」らは控訴(平成21年(ネ)6487号、ソース:りゅうオピニオン)。控訴審判決は6月17日午後1時15分に言い渡され、宇留嶋氏・『月刊タイムス』側に計20万円の損害賠償が命じられた。宇留嶋氏側は上告したが、10月26日、棄却された模様。

問題とされた記事(抜粋)

(『月刊タイムス』2006年5月号、ソース:りゅうオピニオン
「朝木宅襲撃事件」は「草の根」得意の自作自演
故明代の「万引きを苦に自殺」を否定するのが狙い

東村山市議、矢野穂積(「草の根」市民クラブ)が実質的に運営するエフエムラジオ放送、「エフエム東村山」では、平成18年2月中旬以降、「現職市議(朝木直子)宅襲撃事件」のニュースが連日流されていた。同放送局はミニ・エフエム局とはいえ、総務大臣が免許を与えた歴とした放送局である。デマはいうまでもなく、個人的な目的のために公共の電波を利用することは許されないが、はたしてこの「襲撃事件」はどこまで事実なのか。  ジャーナリスト 宇留嶋瑞郎

直子が被害届を出した理由
 矢野穂積と朝木直子(いずれも現東村山市議)が主張する「襲撃事件」とは、平成18年2月5日午前6時20分ごろ、酔っ払いを装った40代の男が直子宅の敷地内に侵入し、「出てこい、この野郎」などと叫びながら、ガラス窓を何度も足蹴りしたとする事件である。
 直子は110番通報し、東村山署員は男を連行。取り調べの結果、男はひどく酒に酔っていたことが判明。東村山署は事件性なしとして男を釈放した。ところがその後、直子は被害届を提出していた。
 通常、この種の事件で警察が釈放する場合には一応、被害者(この場合は直子)の了承を得る。つまり、男が釈放されたということは、直子も警察が男を釈放することについていったんは納得していたということであり、その後、なんらかの理由で直子は態度を硬化させたものと理解できた(このあたりの事情あるいは事件そのものについて、私は事件の当事者である直子本人と矢野に取材を試みたが、不思議なことに直子は「もう調べはついてるんでしょ」などというのみで、いっさい具体的な説明を拒否した)。
(略)
 酔っ払いの事件が発生して以降、矢野は自身が実質的に運営しているエフエム・ミニ放送局「エフエム東村山」(番組名「ニュースワイド多摩」)において平成18年2月上旬から3月上旬まで、連日(この番組は1日四回放送される)取り上げている。
公共の電波利用した悪宣伝
 その放送とはこんな内容である。
〈2月5日午前6時半ころ、東村山市諏訪町の東村山市議会現職の朝木直子議員宅に、酔っ払いを装った男が敷地内に侵入、「出て来い、この野郎。ぶっ殺してやる」などと叫びながら、窓ガラスを蹴破って室内に入ろうと、建物全体が揺れるほど約20分間にわたって何度も繰り返しガラスを足蹴りしました。朝木直子議員や近隣の110番通報で駆けつけた東村山警察署員がこの男を取り押さえました。10年前に朝木直子議員の母親の朝木明代議員が、この自宅から拉致されて東村山駅前ビル上層階から何者かに落とされて殺害されており、関係者は「また事件が起きた」と語っています。〉
 この事件については『週刊新潮』と『週刊実話』も取り上げたが、放送にある「ぶっ殺してやる」のセリフはなぜか掲載されていない。
(略)
 しかし矢野の放送では、侵入犯が「ぶっ殺してやる」と叫んでいたことになっており、「ニュース」のあとで、矢野がこんな解説を加える。
「10年前の事件を思い出させるような事件ですが、…雰囲気として……生命の危険が予想できるような事態だったようですねえ」
 矢野のこの解説が「ぶっ殺してやる」というセリフなしには出にくいものであることがわかろう。この放送ではまだ、「雰囲気として」などと周到に逃げを打つ準備をしつつ、矢野は明代の事件との関連性についてやんわり匂わせたが、矢野の本音が「今回の事件は明代の事件と同一の背景を持つ」というところにあるのは明らかだった。しかし、断定的に「今回の出来事が明らかに事件であり、明代の事件と関連性がある」といえないところに、事実の裏付けが存在しないという矢野の弱みがあった。
(略)
 矢野がこの事件をどう位置づけようとしているかを明示したのが、3月3日開催された東村山市議会3月定例会における矢野の発言だった。この日は一般質問が行われたが、矢野は冒頭で今回の事件に触れ、こう述べたのである。
「朝木明代議員は何者かに落とされて殺されたが、それから10年目にして予想どおり事件が起きた。このことをもってしても、朝木明代議員の事件に犯人がいることを物語っている」
 議会の一般質問とは、議員が任意で質問内容を決めることができるものだが、いうまでもなく議会で扱うのは市政に関する事項でなければならない。矢野の発言は個人的というのみならず、虚偽の事実を議事録に残そうとし、またそれによって明代の「万引きを苦にした自殺」があたかも「他殺」であるかのような明らかな虚偽事実を市民に訴えようとするもので、異常というほかなかった。
(略)
ひと月後に新たな「事件」が
 さて、2月5日に発生した「議員宅襲撃事件」は、「犯人」が特定されているにもかかわらずいっこうに進展がなく、彼らは新しい情報を提供することができなかった。そもそも、この「犯人」が実際に朝木を襲撃する目的を持っていたのなら、それなりの道具を用意していたはずで、足で窓ガラスを蹴るなどというまどろっこしいことはしない。それに、すでに明るくなった早朝六時半ごろなどという時間帯は選ばない。この点からもすでに、事件には計画性のかけらも感じられない。どこからみてもたんなる酔っ払いの引き起こした騒動にすぎず、さすがに事実の捏造を得意とする彼らとしてもそれ以上話を発展させることはできなかったのである。
 ところがその事件からひと月後、直子の自宅(の近く)でまた事件が発生したという。なんと今度は、直子の自宅の門と隣家の間あたりに、人糞が置かれていたというのである。この「新たな事件」について矢野はラジオ放送でこう解説する。
「こういったことが続くことからみてもですねえ、10年前の事件がどういう意味だったのかも含めてですねえ、とんでもない、なんか犯人、または犯人グループがですねえ、いろんなことを考えてるということをね、教えてくれる事件ですね。東村山警察もがんばってほしいと思います」
(略)
 しかし実際には、「議員宅襲撃事件」は酔っ払いが引き起こした騒動にすぎず、「新たな事件」も酔っ払い騒動が「事件」だったと思いこませるための創作にしかみえない。すなわちいずれも矢野と直子による自作自演とみられてもやむを得まい。その証拠に、いずれの事件もなんら具体的な続報はなく、ほどなくして矢野の放送から消えていった。
(略)
「草の根」が演じた自作自演の中でも最も滑稽で、今回の「襲撃事件」との共通点をうかがわせるのが、「朝木自宅放火事件」と称する事件である。事件が発生したとされるのは平成7年8月20日早朝。のちの裁判で、直子は事件の発生時刻を「まだ夜の明けない早朝」と証言している。
 この日、朝木家の門柱の上に丸められた新聞紙が置かれ、煙が上がっていたという。明代は事件の現場を保存するために消火もしないまま110番通報したという。家の近くで火が燃えていた場合、延焼を防ぐためにまずは消火するのが普通だろう。実際に、110番通報で駆けつけた東村山署員が現場検証している写真には、まだ新聞紙のかたまりから煙が上がっている様子が写っている。
 ただ、明代らの申告にはもっと不可解な点があった。通常、新聞紙が燃え尽きるのにさほど時間はかかるまいと思われる。ところが、まだ新聞紙がくすぶっている状態が写された写真は、どうみても「まだ夜が明けない早朝」でも夜明け直後でもなく、とっくに太陽が上がりきった時間帯の光景なのだった。仮に「犯人」が存在するとして、朝木家に危害を加えようとしたのなら、早朝ではなく家人が寝静まった深夜を狙うだろう。もちろん「犯人」は捕まっていない。「犯行」時間帯といい「被害者」の供述の不自然さといい、被害申告そのものの不自然さは今回の「襲撃事件」にも酷似していよう。

「東村山市民新聞」関連ページ

【 事件の概要 】
暴漢が朝木直子議員宅を襲う事件が発生!これで95年の朝木明代議員事件の真相が判明
2010年7月12日付更新で上方に移動〕

▼「創価御用ライター」といわれても仕方がない旨認定された人物(宇留島瑞郎)らが、敗訴賠償金を支払う!
2011年1月6日付更新
▼最高裁、わずか4ケ月で、「創価御用ライター」といわれても仕方がない旨認定された人物の上告を棄却! 敗訴確定で、またまた賠償金支払いが確定。(2010年10月26日)
2010年10月28日付更新
▼裁判所で「創価御用ライター」といわれても仕方がない旨認定された人物、
またも、東京高裁で逆転敗訴!草の根・矢野、朝木議員が勝訴、賠償金獲得へ。(2010年6月17日)
2010年6月19日付更新

「創価問題新聞」関連ページ


市議会における矢野穂積「市議」の発言

  ところで、本年の2月5日未明に、諏訪町の朝木直子議員自宅敷地内に暴漢が侵入し、                        ぶっ殺してやるなどと叫びながら、ガラスを蹴破って押し入ろうとする殺人未遂事件が起きたのでありますが、ガラスが強化ガラスで容易に割れなかったことで、この男は警察官に取り押さえられたのであります。現行犯であります。やはり、10年目にして予想どおり事件が起きた。しかも、強化ガラスということを知らないで、まんまとはまったと言わざるを得ないのであります。この人物が、具体的にはっきりしておりますから、今後、どういう展開になるかは非常に興味深いところでありますが、このことをもってしても、朝木明代議員の事件に犯人がいることは明らかになったと言わざるを得ないのであります。そこで、この……(不規則発言多し)
  質問に入りますから、今のはまくらであります。

「3羽の雀の日記」関連記事

……実際にこれに近い事件が起こったのだろうとは思いますが、起訴猶予で済まされ、なおかつ「東村山市民新聞」でもフォロー記事が掲載されていないところを見ると、矢野「市議」らが言うような「朝木直子議員殺人未遂事件」ではなかったことは間違いないでしょう。


2009年8月15日:ページ作成。
(略)
2013年4月22日:事件の概要にエアフォースの記事(第12回)を追加。
2013年4月23日:事件の概要にエアフォースの記事(第13回)を追加。
最終更新:2013年04月23日 15:23