第二部 ソ連軍ベルリン侵攻開始

ソ連軍の長距離砲撃(ロケット弾)


侵攻するソ連軍(?)と、破壊されたドイツ軍戦車の砲塔部


総統官邸地下壕内の一部(ソ連軍による占領後)


1945年4月21日

ベルリン市郊外


(サイレンの音)

ソ連軍「祖国の為に!ベルリンは後一歩だ!ウラアアァァァ!!」

この時、ソ連軍はベルリンへの侵攻を開始した。郊外に居る市民はほとんど中心街に逃げたが、逃げ遅れた者は悲惨な運命を辿った・・・女性はレイプされ、男性は暴行をされ殺された。子供は保護されたが、女の子は皆・・・・・

そんな中、ドイツ軍は郊外での防衛を果たすべく任務に当たっていた。

ドイツ兵「見えました!敵です!あの建物の傍です!」

ドイツ将校「なに?!前に居るはずの味方の機銃バンカーと戦車はどうしたんだ・・・」

ベルリン市の構造としては、大通りが多く、大量の兵力による侵攻ができるため、ドイツ軍のバンカーや戦車は圧倒的兵力の前に破壊されてしまうのである。

ドイツ将校「よし、俺が合図するまでMGを撃つなよ。あの建物に潜んでいる味方部隊に攻撃をさせてから撃つんだ。ん?なんだあれは?・・・まずい!火炎放射だ!撃て、撃て!」

「ズドドドドドドッ!!」

「パンッ!ドカン!・・・」

見事に燃料タンクにあたり、敵部隊諸共燃え死んでいった。

ソ連兵「うああああ!熱い、熱い!ああああ!!

ドイツ将校「見たかウォッカ野郎ども!ドイツに喧嘩を売るなど馬鹿げた事だ。」

ドイツ兵「隊長!戦車です!」

ドイツ将校「安心しろ、あの建物の中にはパンツアーファウストが居る。」

「キュルルル・・・(敵戦車の移動音)」

味方ドイツ兵「死ね!これでも食らえ!!」

「ボン!ヒュー・・バン!!」

味方ドイツ兵「ふっ、これで40台目だ、おめでとう。」

ドイツ兵「隊長!敵がまた来ました!」

ドイツ将校「よし、そのまま撃て!敵が来なくなるまで撃ち尽くせ!」

ドイツ兵「弾薬がもうすぐ底を尽きそうです!このままじゃあ持てません・・・」

ドイツ将校「くそう!戦う心ありて弾薬ナシか・・・誰か!あの建物に行き、撤退を伝えろ!伝えられ次第、後方の大隊と合流するぞ。」

だがしかし、入り組んだ地形や路地裏などの潜伏しやすい場所では、ドイツ軍の攻撃は効果的であった。

このように、街の至る所で戦闘が起き、ドイツ軍は奮闘しソ連軍に多大な打撃を与えたが、弾薬不足の問題で後退せざるを得なかったのである。


総統地下壕内


その時、ヒトラーらは安全を確保しながら作戦指揮をするために総統地下壕内に身を隠した。

ハンス・クレープス(陸軍参謀総長)「総統閣下、ソ連軍がベルリン郊外への侵攻を開始しました。防衛に配置した部隊は潜伏攻撃で敵に大打撃を与えましたが、弾薬不足で後退を余儀なくされています。なお、後退のさいに砲撃に会い戦死する兵士も多いです。」

ヒトラー「弾薬不足か・・・全部隊に出来るだけ敵の武器を拾うことを命じろ、ライフル兵でもマシンガンを使え。使える物はなんでも使え、武器への軍の誇りはこの状況を考え忘れろ。まずは防衛が優先だ。いいか、物資不足、兵器不足の国にとって戦争をするために大事な事はなんだ?戦術と戦略と謀略だ。地形、天候、時間帯、状況、あらゆるものを使い敵と戦い、それに適切な判断を下して敵を騙すのだ。」

ヨーゼフ・ゲッべルス「そういえば、総統閣下。ヒムラーSS隊長らがドイツ北部へと移動をしました。」

ヒトラー「そうか、彼らには北部を任せる許可は出した。あとはちゃんと仕事をしてくれればいいがな。降伏など馬鹿な事はしてほしくないものだ。その時にはそれなりの罰を受けさせてもらおうではないか。」

一同「・・・・・」

ヒトラー「あとそれと、何があっても後退は最後の手段にするようにと伝えておけ。弾薬があるなら、命あるまで防衛に尽くせとな。」

ハンス・クレープス「了解しました、今から伝えておきます。」

ヒトラー「よろしい、それと今夜は秘密会議を開きたいと思う。軍部は幹部の四人だけ来い」

ヴィルヘム・カイテル(国防軍最高司令部総長)「了解しました。」

ヴィルヘム・ブルグドフ(陸軍人事局長)「了解です。」

アルフレート・ヨードル(国防軍最高司令部作戦部長)「了解しました、総統閣下。」

ヒトラー「それでは解散だ。」

ヒトラーは徹底抗戦を唱えた。何もかもを道ずれにしてまでドイツの最後まで戦うと誓ったのである。これに同意した幹部も居た反面、反対する幹部も居た。


ベルリン郊外にある公園


「ヒューン・・・ドーン!」(砲撃の音)

ドイツ将校「大佐殿!我々小隊は無事にここに来たことを報告します。それと、弾薬を分けて欲しいのですが・・・」

ドイツ軍大佐(ベルリン西方防衛部隊隊長)「御苦労、すまない、弾薬は分けれるほど余っていないのだ。先程、総統閣下の命令で敵の武器を出来るだけ拾い使うようにと命じられた。それと後退はしてはいけないはずだ、罰としてソ連軍の兵器を出来るだけ拾ってこい。銃殺よりはましであろう。」

ドイツ将校「そんな・・・我々の部隊は弾薬もなにもありません!どうやって身を守るのですか?」

ドイツ軍大佐「特別に弾薬と武器を支給する。その代わりにたくさんの武器を拾え、いいな?」

ドイツ将校「・・・了解しました。」

ドイツ偵察兵「大佐殿!敵が公園に向かってきています!戦車も居るようです!」

ドイツ軍大佐「よし!全員に配置に付くように伝えろ!FLAK88部隊は戦車を破壊しろ、その他は建物に潜伏し、合図を出したら攻撃をしろ。」

ドイツ偵察兵「了解しました!全部隊!配置に付けえええ!!!攻撃だ!!」

(サイレンを鳴らす音)

ドイツ軍大佐「さあ、早く行け!お前の任務は武器を拾うことだ、分かったな。」

ドイツ将校「はい。よし、行くぞ者ども!」

「キュルルル・・・・キュルルル・・・」(ソ連戦車の移動音)

ソ連兵「あそこだ!突撃!ウラアァァァ!!」

FLAK88部隊「砲弾よーい、撃て!」

「ドーン!・・バン!」

FLAK88部隊「戦車撃破!残り三台!」

ドイツMG兵「よし、来たぞ!」

「ズドドドド・・・・!!

ドイツ狙撃兵「あそこだ、右の高架駅の下だ。」

「バンッ!・・・・・」

ドイツ狙撃兵「よし!当たったぞ。」

こうして、ドイツ軍は奮闘し打撃を与えたが、ソ連軍の戦力が遥かに上回っており、倒してもまた現れ倒してもまた現れ・・・正直敵の武器を拾いながらでも防衛はきつかったのである。それはヒトラーも分かっていた。

果たして、新たなる作戦はどうなるのか?ベルリン防衛はどうなるのか?ヒトラーは今夜の秘密会議でなにを決めるのであろうか・・・


Part2 End


 

 

 

 

 

最終更新:2015年03月03日 00:23