A組の委員長が職員室に走っていった時、B組委員長は一人奔走していた。どうやら、教室にいない生徒が数名いる。おかしい。教師は職員室にいた。それは確認した。だが、肝心の生徒の半数近くが見当たらず、会議に差し掛かれない。これはまずい。そう思い道を歩いていると、夕焼けの光が木製の床を暖かに照らす先に人が見える。
はぁようやく、一人見つかったぜ。と影に潜み見守るB組委員長。
夕焼けの光射す校舎で廊下を歩く少女の名は、54。少女の後ろから、忍び寄る小柄な影がひとつ。
「ねぇ君…ウチの砂霧を知らないかい?」
「え!ね、ねこさん?猫さんが…喋ってる…」
「猫…そう、ボクはタマ。可愛い黒猫だよ…喋るのは…まぁそういうものだと思ってよ。」
「う、うん…砂霧…ちゃん…知らないな…」
「はぁ…まったくどこにいったんだろうなー砂霧は。全くボクがいないとどうしようもないんだから。」
「ふふ…」
「なに?」
「よっぽど…砂霧さんのことが…好き…あ、すいません…私ったら…」
「嫌だなー勘弁してよ!全くーボクが、砂霧を?ハーッ」
「ごめんなさい……かまいませんよ…私も人を…探しているとこ…でしたし…ついでに」
「面倒くさいから探さないよ?まぁどうしてもってならいいけど」
「え…そんな…」
「しかし砂霧ったらどこいったんだろう?」
「どこ…でしょうか…?」
困惑する少女…そこに、ひとりの学生服の少年が現れる。腕に委員長の腕章、B組委員長だ。
「やぁお二人さん…助けになれるかもしれないぜ?」
「「なに?」」
「これを見な。」
「文化祭?」
「そう、文化祭だ。お前らはその為に呼ばれた…と思う。だから、お前らのパートナーもきっと文化祭をやっていれば来る。人も沢山来るんだろうし。なぁ、タマ。あんたもそう思うだろ?」
「うん、君の言うとおりならそうなんだろう。そうか、文化祭か…面白くなりそうだね」
「ひぃ!…ねこさん…怖い笑顔…文化祭…あの人と…まわりたい。」
「ありがと!そこで…一つ相談だ…文化祭の出し物についてなんだがな。実はまだ人が全然見つからなくてな…探すの手伝ってくれないか?」
こうして、気弱ながら数多の歴史を見つめた少女と、都市伝説の申し子がタッグを組んだ。数多の次元を無視する力を持つ男もいる。
その先に起こる出来事はあまりよくないかもしれない。だが、恐ろしい出来事もこれから現れる少し元気すぎる男たちや、彼女たちなら大丈夫。全てを覆す力が伺かにはあるのだ。
「ちょっと待って!それは私の生徒よ!」
後ろから言うのはA組委員長。
「マジかよ…」
一体どうなる!?
所変わって校長室
部屋は暗く、仔細は分からない。壁に寄りかかっている青年と、何人かのやけに小さい背が見える?子供だろうか?いやそうも見えない…
「それでは、手はずどおりに頼みますよ?」
と、青年。その後に続いて答える甲高い声。
「おう、分かったで…!!」
「ふふ…あの若輩者に鉄槌を下すチャンスです。」
「あのアマ…目にもの見せたるわ」
うにゅ伝はまだまだ始まったばかり…さてさて、どうなるのでしょうか?