今日読んだSF/FT/HRの感想@SF板まとめページ

ジョン・ウィンダム

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zgok0079

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海竜めざめる

19 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/10/21(土) 23:39:25
「海竜めざめる」 ジョン・ウィンダム

宇宙戦争と同じ侵略SF。
解説によるとこのテーマでは古典の一つとされているらしい。
ただし宇宙戦争と違って派手でわかりやすくはなく、淡々と地球侵略が進む。
侵略行為を受けてるだろうと推測できるものの、敵の正体も目的も一向に不明のまま物語
は進んでいく。
海から来る得体のしれない物体に一進一退を繰り返しつつも徐々に追い詰められていく
人類の姿が地味ながらも丁寧に描かれ読者も一緒に絶望へと導かれていき、
一応最後は希望へと繋げられているが読後も不安感が拭い切れない。
不気味さでは宇宙戦争よりも上だが映画にするのは難しいだろう。

8点

さなぎ

635 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/06/07 20:00
「さなぎ」 ジョン・ウインダム(1955)

読中、ずっと幸せと不幸せを感じていた。
前者は面白い小説を読んでいる幸せ、後者は小学生時分に読まなかった不幸せ。

実は世界が社会通念で教えられているとおりのものではなかった、とわかってしまう衝撃。
〈世界の真の姿〉を捉える、新しい視野の獲得という感動。
そんなSFを読む悦びを堪能できる。

翻訳SFはたいていその文章に乗れないことが多いが、ウインダムにその不安は不要だ。
古典的内容だが、それをまったく気にさせないのはウインダムの優れた文章力、表現力ゆえ。
かえすがえすも残念だったのは小学生のときに出会わなかったこと、ただそれだけだ。

9点

53 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2007/04/02(月) 23:44:30
古い小説で恐縮だが。

「さなぎ」 ジョン・ウィンダム ハヤカワ

おもしろかった。
細部に古さと、ちょっとした説教臭さは感じられるが、
全体的な完成度や登場人物たちの物語は高く評価できる仕上がりになっている。
この手のお話は、いくら読んでも飽きない俺の嗜好も大きいだろうがw

8点

一点気になった所がある。
主人公に叔父さんが世界の有り様を教えるところで、
人間の住む領域から外縁に近づくにつれ、〈偏奇〉が増え、
やがて、何も生存できない領域が広がっている世界で、
〈偏奇〉した植物達が、人の住めない領域を矯正し、その領域を小さくしていってる。
という、報告が簡単に紹介されている。

小説の中のごく小さな挿話だが、
これって、ナウシカの腐海そっくりだなと思った。
宮崎はやおは、これについて何か言ってるのだろうか?

呪われた村

73 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/05/18 23:36
ウインダム「呪われた村」
村の女全員が妊娠して、生まれた子供が集合知性。。。という
ネタの古典。古い作品の割に、ディテールの描写が淡々として
リアルで、それほど古さを感じなかった。
最近だとむしろホラー作家が書きそうな内容ですけどね。。。
ところでこのオチ、ゼラピーって結局何者だったの?

6点
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