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フィリパ・ピアス

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トムは真夜中の庭で

119 名前: 死すべき宿命の名無しの子 02/06/11 00:41
フィリパ・ピアス「トムは真夜中の庭で」(高杉一郎 訳)

時間ファンタジー。ジャンル的には児童文学でもありますが。
展開が読めるとか、そういう俗な話を越えて、読ませる力を感じさせられました。
古典、ということなのでしょうね。
訳者あとがきが、間然するところのない構成を称賛していますが、まさにその通り。
作品全体にすみずみまで注意がゆきわたり有機的に構築されてる。
最後ですべてがしっくり収まるべきところに収まるのが快感。
個人的には、庭園の描写や変わってゆくハティの描写がよかったかな。
(スケートの逸話が気持ちいい。私も滑りたい!)
ところどころ古い言い回しのある訳文も味わいがあってよろし。

8点
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