今日読んだSF/FT/HRの感想@SF板まとめページ

小川一水

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zgok0079

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第六大陸

49 名前: イー 03/06/29 01:09
小川一水『第六大陸1』
登場人物は天才かパワーエリートのみ。
政治と経済は、怒りを通り越して脱力するくらい無茶。
小説として、人物描写と物語のギアが噛み合ってない。
コストが二~三桁も嘘をついてる。
ありえないビジネスモデル。
散文。

でも技術とかおもしろいので、5点。

51 名前: 今一だけど・・・ 03/06/29 07:25
プロジェクトXのノリでやね『第六大陸』は。
49さんが言ってるとおり、その辺がライトノベルやね。
少し作品をヨイショするなら、最後の『この事業の意義』で、
お金とか重さの桁を弄ってあると書いてるから、最後に作品自体が、
『第六大陸』の公式サイトの開発顛末記だったと言う落ちやったりして。
古いしジャンルが違うけど、『メタルカラー・・』シリーズに萌えた、
俺としては、期待を含めて7点やね。

138 名前: 135 03/08/28 21:18
小川一水『第六大陸2』
ライトノヴェルはこうでなくっちゃ。
続きが読みたい気にさせつつ幕を引かれたこの作品。
『アレ』とか『彼等』の来訪とか、新天地としての、
『第六大陸』の発展・開発史が非常に読みたいとは、
思いませんか?
未読の方は、兎に角一度騙された積りで読んで見ては?

8点(ネタばれ済みません。)

162 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/09/14 13:52
第六大陸1,2。
不覚にも泣きそうになった。
こーゆー上質の話に出会うとSF者でよかったと心から思う。
ただ、これといいFわFわの泉といい、******を扱うのが個人的に残念。
S*T*計画自体には概して好意的なのだが、その将来の成果には懐疑的な俺である。
その点だけをマイナスして
9点。

175 名前: でへ 03/09/21 22:09
第六大陸 1,2 小川一水 ハヤカワJA727,735

果たして、こんな動機で月に「建築物」を作っちゃう
だろうか? という疑問はとりあえず置いといて、

面白かった。

月面に何をいつまでに、どれぐらいの予算をかけて建設するか、
というアプローチの仕方が、今行われているような仕事のやり方と
同様の視点で書かれているのが、とっても新鮮でよかったです。

クラークのSFをラノベ化した感じですか?
今の人には、クラークよりこっちのほうが面白いでしょうね。
(宇宙への序曲とか火星の砂とか、初期のやつと比べてね)

6点

天涯の砦

880 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/09/19(火) 23:13:48
小泉一水 『天涯の砦』

狭い空間の中だけで話が展開するのだが、それが話自体にも影響して
いるようで、全体が非常にスケールの小さい話になっている。
狭い空間を越えて話を広げていくところが、作者の腕の腕の見せ所なんだが・・・

せめて、ステーションの親会社のゴタゴタ等を加えて、無理にでも話を
広げた方が良かったような気がする。

2点

復活の地

806 名前: でへ 04/10/23 09:36:28
復活の地 全3巻 ハヤカワJA 小川一水

前に読んだ、「第六大陸」では、主人公の不自然さ
(なぜか美少女)、動機の割り切れなさ
(なんで月にあんなものを、、、)がありました。

今回も「美少女」、おまけに「王族」がヒロインで
出てきます。
それにラノベ独特の雰囲気もあります。おっさんには
ツライ、違和感バリバリ

しかし、首都を襲った未曾有の大災害と、その復旧の
ドラマ、これをすさまじい緊迫感とリアリティで
描くことで、それらをあまり気にさせないほど面白かった。
小松左京の小説、それも「日本沈没」なんかを思わせるような
面白さデスタ。
(上記の部分が面白かったので、「災害」と「復旧」の
場面の少ない2巻は中だるみを感じました。)
ラストもまとまっていたし、傑作でしょう。
9点

導きの星

227 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/07/24 20:50
小川一水「導きの星1・2」
文明恋愛育成シミュレーションモノ。
銀河船団と同じような未開種族を正しく導くタイプの話。2巻終了時で地動説の発見まで。
ET・スワリス、ヒキュリジの描写はまぁまぁ。想定した生態に基づいた語彙(尻尾や樹木に関するのが多い)を
会話にちりばめることで異星人ぽさをブリン風に演出。
人類側のギミックもありがちといえばありがちな方だがしっかり書けている。
2巻までの評価としてとりあえず7点。

今後出る筈の3巻以降の展開(伏線アリ)でSFとしての真価が問われると思われる。

666 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/03/01 01:55
小川一水「導きの星3 災いの空」
227にあるやつの続編。
展開が怒涛のようになってきた。今回は飛行機開発から原爆まで。
正しく導くはずだった文明育成が歪み始め、何やら物凄く大きい陰謀が見え隠れする。
視点を変えた(メール欄)のような展開なのかもしれない。
主人公の人物像がより深く描かれ、ヒロインの人工知能達とも複雑な関係に。
完結したら名作SFになる予感。
とりあえず、8点。

692 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/08/01 23:31
小川一水「導きの星」
3巻の途中あたりまでは
”萌え萌えロボット官僚に引きずられる弱気司政官”ってな感じの
未開文明干渉SF。それ以後はどんどんスケールが大きくなって・・・
正直,漏れ的にはSFのツボをつつかれまくり。9点。

”ラノベっぽい表紙”を敬遠して買わない香具師は損。

老ヴォールの惑星

173 名前: ◆GAcHAPiInk 投稿日:2005/08/21(日) 23:19:30
http://book3.2ch.net/test/read.cgi/sf/1123667887/545-547
なんか疲れたのでこれ以上の推察は辞めるけど、何が言いたいかといえば

老ヴォールの惑星
小川 一水 (著)
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150308098

を読んだ。どうも小川さんは伝えたいものがしっかり確立されていない印象を受けてしまった。
表題作がいっちゃん好きで買ったのだが、他の短編も含めて、彼の『欠点』が分かりだすと
傑作にも陰が差してしまう。どうにも薄っぺらいのだ。「伝えたいもの」が。
なぜかこの作品より古く、そして科学考証的にも正しくないであろう作品でも、伝えたいモノ、という
存在のおかげで光って見える。

  • ギャフナルカの迷宮
 「テーオがいっぱいしたから・・・」;y=ー( ゚д゚)・∵. ターン
なめんな。こんな理想的な崩えセリフ言うオナゴなんか居るもんか!ウワーン!
それはともかく、歴史の先生にしてはずいぶん人間性に対して楽観主義的すぎるし、実際、楽観的な
世界だな、というのが印象だった。400人のコミュニティってのもちと少なすぎるような・・・。

  • 老ヴォールの惑星
 名作。ハード設定云々に目がいきがちだけど、個よりも全体の思想が強い生命体が自然体で
行う犠牲と祈りがみんなを感動させるのだろう。
最後にテトラントがあの命名を選択したのもこの式によるものだ、が、クダンの小川氏はこれを
狙って出したモノではないんだと思う。誰かのセリフじゃないが、
「読者は作者の意図しない意味を勝手に盗んでいた」んだと思う。

  • 幸せになる箱庭
ずいぶん薄っぺらい情報知性体で、全知全能なんてセリフに歯が浮いてしまった。
それに人類側もこんな他人任せなお気軽な存在なら、とっくに戦争なんて回避できてる、できないのは
人間が疑心の塊だからで、本来ならば人類は遠回りしてでも、クインビーの母星の座標へ
殴り込みを掛けてるはずだ。ヒロインへの遠まわしな女性蔑視的スタンスもいただけない。

  • 漂った男
ようは培養シャーレみたいは惑星に落ちた男の話なんだが、
思うに体に付着しているウイルスやらなんやらのほうが、落ちた男の生存時間よりも早く大量に
培養されるように思えてならない。その結果は悲惨だ。
あと、起承転結はいいんだが、途中で間延びがある、はっはーん、書くのがタイギになったな?
最初のアイデアの予想に反して、なんかツマんなくなっちゃったな?それでも書き続けたのは最後の最後が
描きたかったからだろうか?

どうも、伝えたいもの、というのが環境であってりロジックであったりキャラクターの設定であったりで、
ちょっと深みがない、というのが欠点でそれが残念だけど、ラノベにしては上出来だと思う
8点

625 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/12/30(金) 19:21:41
小川一水「老人ヴォールの惑星」

「ギャルナフカの迷宮」7点。ヒロインが処女なら10点だったのに。
「老ヴォールの惑星」オチが読めるようあえて親切に書かれていて好印象。8点
「幸せになる箱庭」うーん。こういうのだったら森岡浩之の方が上手いなあ。5点
「漂った男」一本目の迷宮とかぶりすぎ。どちらかがあればよかった。同じ短編集に
載せる必要があったのか疑問。6点。

とりあえず復活の地を買ってくる。

178 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2007/05/11(金) 18:46:41
老ヴォールの惑星 小川一水
ハヤカワ文庫JA 2005年

ギャルナフカの迷宮:
SFじゃないけど、これはこれで読めるね。不思議構造を一切説明してないところが
潔いというかなんというかorz。ホクストルが命をかけるほど信頼を寄せる過程が
ちょっと足りないかな?と思ったが。
老ヴォールの惑星:
大変良いが、小川氏の限界かな?ヴォールたちの描写はともかく、彼らの行動や
理論が今の技術水準でしかないのが悲しい。最後、まぁハッピーエンドなんだけど、
人類側がどうやって、数回一方的に送られた信号のみから完全にコミュニケーション
が可能なレベルまで情報を得られたのかかなり疑問が残った。
幸せになる箱庭:
仮想的な理想世界か。実現したら真っ先にお邪魔しますよ、えぇ。
空間に穴を開けるならともかく、リアルで超光速移動ですか。そこんところをkwsk希望。
で・・・あんちゃん、そこまで頑張っておいて、結局トランザウトしたままですかorz
漂った男:
第六大陸でも、コストを一桁故意に無視して話を展開してたけど、今度は
一桁どころか3~4桁以上無視しやがったなw 探索範囲が10m^2ってw
技術水準が分野によってあまりに異なりすぎてグンニョリ。面白いけど。

さすがに小川氏、ガンガン読めた。気楽に読めるSFってことで8点
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