今日読んだSF/FT/HRの感想@SF板まとめページ

藤崎慎吾

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zgok0079

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鯨の王

485 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2007/07/14(土) 16:26:54
藤崎慎吾『鯨の王』、文芸春秋社

ぶっちゃけてちゃえば「新種の巨大な鯨が見つかった」っていうだけの話なんだけど、話を盛り込みすぎた感じだな。
盛り込みすぎたせいか、ごちゃごちゃしたストーリーがどうもうまくまとまっていなかった気がするな。それぞれが独
立的に話を展開していって、それぞれに作中で終結迎えちゃうんだよなあ。特にテロリスト絡みはほんとに浮いちゃ
ってる感じだし。それも収拾つけられずにああいう落ち?でおしまいにされてもなあって思っちゃったよ。
アメリカ軍パートは『白鯨』的で、海底基地ロレーヌクロスパートは(俺的超駄作)『ソリトン』的で、それらと酒飲みな
がら遠まわしに関わってくる主人公って感じになるのだろうけど、うーむ。もうすこし話は練ることができたような・・・

でも鯨--ダイマッコウ--の生態をひとつづつあきらかにしていくところはよくありがちな「海でへんなの暴れてる」系
の作品とはちょっと違うし、ここは評価できるところかな。『ソリトンの悪魔』みたいに人間を襲う怪物を描くっていうと
ころは同じなんだけれど、ソリトン生物みたいにただただ不可解ではなく「いるのかもしれない」感はうまく出せてい
た気がするなあ。水呼吸っていうのは面白い考え方だな。

クリスタル・サイレンス

479 名前:でへ 投稿日:2005/11/07(月) 22:33:15
クリスタル・サイレンス 藤崎慎吾 朝日ソノラマ

ハイドゥナンがわりと良かったので読みました。

ヒロインの描き方はまあまあ、悪役はもう一息、
話は良くできている

ハイドゥナンより面白かった。

8点にしとく

この本も、付いていた帯の文句 ほめすぎ
(日本SFに超弩級の新人が現れた、だそうな)

でも、出てすぐの時点で読んでいたら、私も高く評価したかも


ハイドゥナンは、話のスケールが大きすぎ、かつ詰め込んだ
情報が多すぎて、ストーリーがうまく作れなかった感がある。

ストーンエイジCOP

768 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/05/01 00:16
「ストーンエイジCOP」

SFかと言われると微妙に苦しい気もするけど、亜熱帯化した埼玉の描写が
文句ナシに面白い。コンビニは、なんだかこち亀みたいだけど(藁
また、後半のリアルな気味悪さも出色。ただ、肝心のアレは先に小林泰三が
同じアイディアで書いてたんで、あんまりショッキングでもなかったのが痛い。
総じて満足。主人公の謎解き続編への期待も込めて、

8点。

ハィドゥナン

58 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/07/27(水) 03:14:12
藤崎慎吾 「ハイドゥナン」 ハヤカワSFシリーズJコレクション

10点つけるしかないので10点。

「クリスタルサイレンス」の時も思ったけど(他未読)、
この人は、とうに来てしまってこれから来るに決まっている未来をSFとして書く人なのだなあと思った。
それはあまりワンダーではないと感じる性質なので、減点としたいところだけれど、
圧倒的なディテールでの押し切りが余りに見事なので降参。
複数のラインがゆっくりとよりそって、ただやさしく合流する淡白な話なのに、
おそろしいスピード感を伴って進行するのが驚異。

ただやっぱりこの淡白さは良くも悪くも日本SF。
「日本SF史上最高」とウリ文句をつけれても「SF史上最高」とはウレない。

274 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/09/19(月) 01:25:31
藤崎慎吾 「ハイドゥナン」 ハヤカワSFシリーズJコレクション
5点
どこが日本SF史上最高なのか。帯はやりすぎ
冗長で、上下二巻にする必要0
キャラも立っていないし、話に無理ありすぎ

329 名前:でへ 投稿日:2005/10/11(火) 22:53:57
ハイドゥナン 藤崎慎吾 ハヤカワJコレ

帯の文句ほどではなかったけど、よく頑張った
「大作」
作者は多くの分野に知識があるようなので
単にその類似性から帯に小松御大の作品名が
出てしまったのであろうが、帯の文句、煽り過ぎ、
「日本沈没」を超えた、なんて書かれると、われわれ
ロートルSFファン(SFファンの大部分がそうであるが(藁)
は、ついつい評価基準が厳しくなってしまうぞ

よその板でこの作品を評して、
「大作と言う人はいるが、傑作とはだれも言わない」
とあったが、そのとおりだと思う、しかし自分としては
量的にも大作な作品であったが、苦痛なくスイスイ読み進めた。
(特に海底探査のシーン)
また、この作品は大作ともいえるが、広汎な知識に基づいた
力作でもあることから

7点はあげたい


ただし、上下巻で3500円、しかもこの分量、読むには
ちょっと決心の必要な本だろう

以下多少ネタバレ

ISEIC(圏間基層情報雲)理論なるものは、どうも神とか超常現象を
説明する理論であるらしいが、ここをもっと詳しく書いてほしかった。
そこが物足りなかった。

549 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 本日のレス 投稿日:2005/12/03(土) 01:18:06
ハイドゥナン 藤崎慎吾
 とりあえず、帯の煽り文句「日本沈没を超えた・・・」ってのは
言いすぎ。
 地球がとか、地球外生命がとか、話を広げる努力はするものの
描いている世界は小さいので、結局は纏まりを悪くしているだけ
のようなきがしました。
 でもまぁ、ふつ~に読めます
 6点

レフト・アローン

974 名前:でへ 投稿日:2006/03/28(火) 23:40:04
レフト・アローン 藤崎慎吾 ハヤカワSF

3冊目の藤崎慎吾
クリスタル・サイレンスに関連した短遍が2つ、
遠未来の太陽系、近未来の地球を舞台とした短遍が3つ、
どれもなかなか良かった。

個人的には、奄美大島を舞台にした「星窪」が良かった。

7点
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