今日読んだSF/FT/HRの感想@SF板まとめページ

ジョン・ブラナー

最終更新:

zgok0079

- view
管理者のみ編集可

テレパシスト

392 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/12/30 00:05
「テレパシスト」 ジョン・ブラナー (創元SF文庫) 1965年作品
身体的欠陥を持った天才的テレパシストの不遇の人生が、ある事件を境に意外な展開に…。
個人的好みとしては全体にもっと描写を多く、説明は抑えて欲しかった。海外SFはこういうの、
多いね。訳文もやや読みづらい。そんなわけで精読はしなかったので、得点は保留。

章終わりの引きがうまい。ラストは序盤とコントラストを成していて、きれいな幕切れだったな。
初めて読んだブラナーだったが、これ、ニュー・ブラナーに変貌する過渡期の作だとか。
本作品より出来がいいのがあったら、また読みたいとも思った。

844 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/09/11(月) 01:27:51
「テレパシスト」ジョン・ブラナー 創元SF文庫

あまりにも直球なタイトルからは想像できない豊穣な小説。
予想を微妙に裏切っていく後半の展開がスリリング。
提示されるイマジネーションは決して新しいものではないが
(むしろこの作品が古典なのか)、読後感が新鮮。
大げさな言い方をすれば、イーガンちっくなアイデンティティの危機や葛藤が描かれている。
古臭いタイトルで敬遠せずに、手にとってみてほしい本。
7.5点

JAGGED ORBIT

370 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/12/14 23:22
ブラナー JAGGED ORBIT
題名は、「跛行軌道」とか、「迷走軌道」って感じか。
近未来政治SF。アメリカの人種隔離政策が極限までいき、黒人白人が
別々に住み別々の機構に統治されてるというような設定らしい。
コンピュータネットワークが発達した社会。
人気ドキュメンタリー番組の制作者の番組に入る妨害電波の真相究明、
ある精神病院内部の確執、他人の精神に同期できる能力を持つ巫女、
治安を悪化させながら武器を売り込む武器商社の話などが
互いにからみあいながら、次第にプロットが一つにまとまっていく。
ストーリーの合間に短い引用パートが入る構成は、ザンジバーとかと同じ。
似た作風の作家がいない点では、非常にユニークとは思うが、
ストーリーは、強引にまとめすぎていまいち。点数は7点ぐらいか。
記事メニュー
目安箱バナー