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サミュエル・R・ディレイニー

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zgok0079

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アインシュタイン交点

460 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/02/25 22:03
「アインシュタイン交点」 -- サミュエル・R. ディレイニー
4点

世界にのめりこめなかった。今、酔っていてあまり考えられず、すいません。
いろいろな読み方ができるっぽいですが
でも、割りとさらっと読めてしまう本でもあると思う。
音楽からの引用、比喩が今読んでもはずかしくない使い方をしているのがよい。
80年代に書かれていたら、すこし、しけていたかも。

626 名前:でへ 投稿日:2005/12/31(土) 06:54:05
アインシュタイン交点 サミュエル・R・ディレイニー

ディレイニーというと「ゲイ」と言う言葉が
キーワードとして出てくるのだが、それでも
読む価値のある作品。

解説に書いてあるような深読みできる教養はないので、
表層的な読みしかできないが、それでも美しい文章と、
ゼラズニィのような神話をモチーフにした遠未来の地球を
舞台とした物語を楽しめます。
(訳文も名文で、かつ深読みできるような注記が入れてあり、
翻訳者の苦労がしのばれます。)

なぜかアマゾンに在庫があるし

おそらく在庫処分して、新装版が出るのでしょう、
今の表紙より、新装版の表紙のほうが「恥ずかしい」
表紙になると思われるので、今のうちに買ったほうが
良いと思います

8点

ノヴァ

549 名前: ◆GacHAPiUUE 投稿日:2006/07/18(火) 23:42:32
ノヴァ (文庫)
サミュエル・R. ディレイニー
伊藤 典夫
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4150115397/

おお!見よ!輝きたる太陽を!掴め、その手に!

おお!聴け!復讐の凱歌を!轟け、世界に!

 数奇な運命に彩られた登場人物たちのロンド、巡り、出会い、別れ、すれ違う…。
時には手をとり、時には抱き、そして憎み合う、その様はまるで宝石にカッティングされたエッジのように、
切子面に反射する物語という光は、観る者の観る視点によって色合いを変え、輝きに沿える、
絶対無敵SF作家サミュエル・R. ディレイニー 初期長編の傑作の一つ、それが本作だ。

一つの世界を救うため、残る二つの世界の凋落を招くため、超物質イリュリオンを得るためにロークが選んだのは
多大な犠牲と引き換えにした新星爆発への突入だった。
カティン、マウスの漫才のような語らいを軸に、ロークの過去、宿敵レッド兄妹との丁丁発止のやり取りなど
まるでアレクサンドル・デュマを読むような興奮を現代SFで得たい人は是非どうぞ。
「読み解き」なんて無粋だと思う。感じるんだ。10点

688 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/07/29(土) 17:16:11
ディレイニー「ノヴァ」
6点
ディレイニーは「虎よ!虎よ!」のファンらしいが、
この作品は特にワイドスクリーンバロックというわけではない。
プレアデス連邦と地球の勢力争いを決する物質イリュリュオンの争奪戦。
コワモテ船長と吟遊詩人と小説家志望の若者を主人公にして話が進んでいく。
過去と現在が入り乱れる構成だが、それが特に効果を及ぼしているわけでもなく、単に読みづらい。
仇敵プリンス・レッドは仇敵というガラではなく、ただの気持悪いシスコン。
プリンスの妹ルビーの底意地の悪さは面白かったかな。
ちょっと書き割りっぽかったけど。そういうところだけワイドスクリーンバロック。

ノヴァを見てしまった老人、音響兵器?シリンクス、霧海の船。プレアデス方言などの小道具は面白いんだけど、
いまいちそれが大筋にからんでこない。
かと言って「虎よ!虎よ!」ばりに八方破れのエネルギーでもって散開してしまうわけでもない。
全体的にちょっとお行儀が良すぎて物足りなかった。
ストーリーとしては破綻がなかったので5点。
それに奇想を評価して1点プラス。
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