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ジョージ・R・スチュアート

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匿名ユーザー

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大地は永遠に

822 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/11/05 01:48:56
ジョージ・R・スチュアート「大地は永遠に」

古典的名作とされる作品をけなすのは、自分の理解力のなさを
示すようでつらいのだが、嘘の感想を書いても仕方がないので……
正直、退屈で死ぬかと思った。
設定はSFなのだろうが、内容が出来の悪い純文学のように
平板で、一度も面白くならずにラストを迎えてしまった。
同じ地味でも「黙示録3174年」のごとく、何気ない描写の中に
数千年の巨大な時間の流れを感じさせて鳥肌を立たせるような
センスオブワンダーがあるわけでもなし。
破滅後の世界に知で立ち向かいつつ、結局自然に敗れて
勝手に「これでいいのだ」と開き直りながら昇天してしまう
おめでたい男と、そのコミュニティの糞面白くもない年代記を
えんえんと見せられて、あまりの冗長さにめまいがした。
おまけに、主人公の行動や差別的なものの考え方も
鼻持ちならなくて、ついてゆけないし。
聖書になぞらえたり、客観描写を挿入したりして、涙ぐましい
工夫をしてはいるのだが、最終的な主張が
「文明を捨てて自然に還ろう」的な陳腐なものでは、
今さら感動もできない。
これでは、苦労して読んだのが報われない……
正直に採点すると、3点ぐらいでした。すみません……
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