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ジェイムズ・ホワイト

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匿名ユーザー

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生存の図式

723 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/01/15(日) 00:27:56
「生存の図式」ジェイムズ・ホワイト 8点

久しぶりに引っ張り出して読んだ。
ハヤカワの海外SFノヴェルズで出たけど文庫化されなかった可哀想な作品。
Uボートに撃沈された貨物船内で生き延びて世代を重ねていく人々と、
世代宇宙船で地球を目指す水棲宇宙人を平行して描く。
40年も前の作品だけど、思ったほど古びていない。
地球側は完全に海洋冒険小説のノリで、まさに「宇宙の孤児」ミーツ「アリステア・マクリーン」
という感じ。実際に「宇宙の孤児」が裏ネタにもなっている。
双方の修羅場がいたたまれないくらいハードなんだけど、それがラストの感動につながる。
特に、地球側の苦労は「ポセイドン・アドベンチャー」を一生やってるような過酷さ。
SFに限らず、冒険小説が好きな人にもお勧め。
年季の入った古本屋なら見つかるかも。
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