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稲生平太郎

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匿名ユーザー

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アクアリウムの夜

877 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/03/03(金) 00:03:41
稲生平太郎『アクアリウムの夜』

近作の『アムネジア』もそうだったが、ミステリとホラーとSFの各ジャンルから微妙に逸脱しつつ、
オカルティズムと狂気と虚構の関係にまつわるメタフィクショナルな構造を持つすぐれた幻想文学。
あえていうなら、クリストファー・プリーストやジーン・ウルフ、ジョン・クロウリーあたりに近い。
こんなのに緒方剛志のイラストつけてスニーカー文庫から出しちゃって良いのか。
濃密さでは『アムネジア』に劣るが、青春文学というパッケージの持つせつなさと
それが反転する際の戦慄は得がたいものがある。

8点
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