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A&B・ストルガスツキー

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zgok0079

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収容所惑星

20 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/10/23(月) 02:34:26
収容所惑星/A&B・ストルガツキー
陰鬱なディストピアが舞台だが、主人公がかなり超人的な力で活躍してくれるので幾分読み易い。
そんなスーパーマンがいくら頑張っても事態はたいして良くならず、逃避行もすぐに堂々巡りに陥ってしまう皮肉。
最初は客観的に訪れた世界を観察していた主人公が、だんだん革命に全身を投じていき、いつしか現地語の罵り語が
口癖になってしまっていたりするのも、哀しくもおかしい。
最も印象に残った場面は、辺境でほそぼそと暮らすミュータントたちと、彼らを組織して革命を起こそうとする主人公との静かなる対話。
革命のために真っ先に弱いものたちが犠牲になることの矛盾。「静かに死なせてくれ」という声が、重く響く。
8点

ストーカー

585 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/02/19(月) 00:08:57
<ストーカー>A&Bストルガツキー

なかなか入手できなく探しつつようやく手に入れることができた。
こういう苦労して手に入れた小説は手に持っただけでありがたみが出る>10点w。

何者かが、ある地域一帯に得体のしれない物質をばら撒き残して消え去るという設定に加え、
そのわけのわからない物質を火事場泥棒のようにして持ち去り金儲けする者たちの話だが…
中盤泥棒と学者がその物質について議論するくだりはとても面白かった。
結局人間のものさしで対象を評価することについての、見方の間違いについて学者は説くんだけど、
やはりその物質が何であるのかわからないんだよねえ。

人間がキャンぷで食い散らかしたゴミを蟻の視点で見たらどうだというのはなるほどと思った。

宝なのか毒なのかわからない代物にむらがる人間の探究心みたいなものもあるんだけど、
まあ、生活で食うために盗みやっているという主人公の気持ちはわからないでもない。

つい最近どっかの国に貨物船が座礁したじゃん。あれにわーっと人がむらがって
バイクやら何やらコンテナに積んであったものを全部持っていっちゃった。
あれを少し思い出した。

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