今日読んだSF/FT/HRの感想@SF板まとめページ

ジェイムズ・P・ホーガン

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zgok0079

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インフィニティ・リミテッド

205 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2007/05/21(月) 03:31:15
インフィニティ・リミテッド ホーガン

SFではありません。
しかし(ミラーメイズのときも同じこと書いたけど)まさしくホーガンの小説です。
政治的だからと言って読んでない人は実に勿体無い!と思います。面白いし。
冒険小説なのに妙に牧歌的なのもいいし(緊張感はミラーメイズの方がある)。

さて、物語の舞台ですがアフリカです。この大陸はご存知の通り、様々な問題を
抱えており、実際に調べてみると物凄く気が滅入ります。涙が出てくるほどです。
あの大陸の現実をそのまま書くとただの欝小説になってしまいますので
娯楽小説としていくらか手は加えられております。
独裁者の大統領はぬるい。秘密警察長官もぬるい。なにより娯楽を象徴するのが、
つまりそれが<インフィニティ・リミテッド>の存在です。

表の説明文には「ホーガン版スパイ大作戦」とあります。
少し違います。これは「ホーガン版メガフォース」です。

インフィニティ・リミテッドは実在する!
いかなる国家にも政治機構にも、どんな主義や信条にも忠誠を誓うことなく、
無辜の民を救い出す秘密組織! インフィニティ・リミテッドは実在するのだ!

みたいな。
別に単車で空を飛ぶわけではありません。組織の理念が似ているのです。
ミラーメイズの時と違って「敵」がまだしも手の届く範囲にいるのも
よい効果を生んだようです。

「ふむ、それではテロリストと自由の戦士の判断は誰がつけるのかね?」
「俺たちだ。いくらかの誰にでもわかる単純な基準で判断する」

インフィニティ・リミテッドカッコヨス

九点

内なる宇宙

161 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/07/07 18:50
「内なる宇宙」J.P.ホーガン(創元SF文庫)
まだ謎があるのかと思って読みましたが謎は作ったものでした。
それでもやっぱり面白かった。
主役の二人がやや馴れ合いになっててやだけど。

138 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2007/05/05(土) 10:05:38
内なる宇宙 ホーガン

ガニメアン三部作の続編にして四作目

いや、面白いよコレ。
日本版の序文で「私がファンタジーを書くならこうする」みたいな
話が出ていて、なんだこれは、と思ったけど読むとわかる。
これ、ファンタジーなんですよ。ここではないどこかの世界が舞台。
神々は朝な夕なに世界の地図を書き換え
導師は石に手を潜り込ませ火炎を操る魔法でいっぱい。
もうね。どうせファンタジーならここまでやれや!と言わんばかり。
この異常な世界といつものハント博士とダンチェッカー教授の話が
交互に進む。すぐにネタはつかめるけど最初は混乱する。
彼らの会話はいつも通りに笑える。

ハントは抗弁しかけたが、ダンチェッカーは構わずまくしたてた。

こんなんばっか。

流石に現在読むとネタの一部には古さを感じるのも確かではあるが
充分に楽しめた。出たときに読めばよかったなあ。
自分みたいに巨人たちの星で乗り切れなくて読んでない人が
いるだろうけどもったいない。

九点。

ガニメデの優しい巨人

173 名前: 15 02/07/18 19:20
「ガニメデの優しい巨人」ジェームズ・P・ホーガン(創元SF文庫)

シリーズ第2作を読み終わりました。
またもやダンチェッカー博士の長々とした謎解きで終わり、
まるで「火曜サスペンス劇場」のようだなあ。
インパクトは前作ほどではないにしても、酵素やら遺伝子のこれでもか
と言う解説で本気になってしまう。
いかにもSFを読んでいるって気にさせるところはさすがだ。
ここまで来たら、次の「巨人たちの星」を読むしかないナ。

558 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/02/15(木) 18:58:24
ガニメデの優しい巨人 J・P・ホーガン 池央耿訳
創元推理文庫SF 1981年

大変よろしい。お気楽過ぎる設定だと思ってしまうが、「SFを読んでいる」という満足感ははっきりしてる。
以下疑問点。
  • 不信とか欺瞞とかいう感情は無いんじゃなかったっけ?
  • これ、絶対にリアルじゃあり得ない地球・地球人の設定だな・・・
  • 免疫周り、かなり怪しいw
  • 遺跡船の解析不能な機械、トライマグニスコープとゾラックを直結して解析しないのか?
  • その軽すぎる恋愛観、どうにかならないのか?

以上、8点

巨人たちの星

561 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/02/16(金) 22:33:02
巨人たちの星 J・P・ホーガン 池央耿訳
創元推理文庫SF 1983年
ようやく三部作読了です。思いがけなく取れた連休利用とはいえ、ちょっと疲れました。
ヴィザーやゾラックの性格(?)の変化が面白すぎます。特にヴィザーの「糞喰え」には吹き出しました。
最後に大仕掛けが、バラバラと出てきましたね。宇宙から切り離すというネタは、ロバート・A・ハインラインの
「スターファイター」でも見た覚えがありますね。あれは別の空間を用意するんでしたっけ?忘れましたが。
時間移動への布石がまかれて終わったようですが、あの手のループ物は冗長な感じで読むのが少し
疲れますので、続編(?)があったとしても、すぐに買うかどうかは微妙なところ。
終盤の戦略ものの展開は、なかなかわくわくして読めました。著者もノリノリだったかも?
しかしコンピュータ含めて、ガニメアンの面々(特にガルース)の性格の変化は、後々悪い方向にも
話がいきそうで、不安を感じたりも。あのサイズの陰謀論にも少々閉口しましたが。まぁ面白いので良し。
以上、かなり満足なので、9点

130 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2007/05/02(水) 19:54:24
巨人たちの星 ホーガン

再読でもっとも印象が変化したのがこれ

初読時は後付け設定が多いと感じた。
再読時はそんなこと気にならなかった。

これ、ユダヤ資本のアメリカ支配に対する
抵抗を謡い上げる作品としても読めるのだ。

かなり注意深くそれを示唆する記述が、特に過去に
ついて言及した部分で見受けられる

作者には祖国を乗っ取られたことに対して苦々しいものがあるのだろうか。

八点

創世記機械

469 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/03/05 12:51
創世記機械 ジェイムス・P・ホーガン 10点

466です。
きのう夜更かしして、一気に読みました。
序盤で語られるK空間の物理学に キタ━(゚∀゚)━!!!!
ハインリッヒ・ツィンメルマン博士の謙譲の美徳に (゚∀゚)ウヒョーッ!!
ホーガンの小説内の物理学などの設定が細かいところに (´д`;)ハァハァ
こんな感じでした。

断絶への航海

382 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/11/02 01:42
J.P.ホーガン「断絶への航海」ハヤカワ

地球からの宇宙船が移民星に行ってみたらビックリ、というお話。
ホーガンらしい豪快にすっとぼけたユートピア小説。
おれはホーガンのこういうところが好きなので楽しく読んだ。
6点。

プロメテウス・オペレーション

793 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 04/10/11 09:39:04
『プロテウス・オペレーション』J・P・ホーガン
再読。

第二次世界大戦に未来から干渉する、仮想戦記みたいな話。
だが、普通と逆である(謎)。

ま、発売時に借りて読んだのだが、たしかアメリカを完全に正義の側に置いて
いたこの話、ヒロナガ原爆投下どう扱っていたのかふと気になったので、
ブックオフで見つけた機会に再読。

まあ、日本の真珠湾攻撃が奇襲になってしまったのはアクシデンタルな
理由によるものだということを書いていたのでよしとするか。
原爆投下については、まったく触れておらず。ょゎぃ。

ホーガンは、シチュエーションの使いまわしをしてるんだなと
再確認して哀しくなった1冊。

7点

星を継ぐもの

159 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/07/07 18:17
「星を継ぐもの」J.P.ホーガン(創元SF文庫)
月面で見つかったある「モノ」の謎を科学者たちが取り組み、
そしてついに人類の起源を解き明かす壮大なスケールの物語。
すごい!すごいとしか言いようがない!
まさにセンスオブワンダー! これぞSF!
ホーガンのこの力量はなんなんだ!
これだからSFは止められない。
これからこの三部作の残り二編を読むゾウ。

深夜、庭に出て月を見ると、今までのイメージとまったく違って見えた。

534 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/04/23(土) 14:20:03
星を継ぐ者

私はミステリが大好きで、いわゆるカーキチといわれる人種です。
そんな私が彼氏から紹介された一冊、彼氏のたまわく「SFミステリの傑作」らしいです。
カーキチとしては、それは見逃せません。一体どんな完全犯罪が飛び出すのやら…私はとてもわくわくしました。
慣れないSF用語に戸惑いながらもなんとか読了しましたが、とても前衛的?な作品で理解するだけで一杯一杯!
月を使った大胆な密室?(これって密室と読んでいいのだろうか…でも当時、人間はだれも月に行けなかったわけだし…)
にはとても驚きましたが、結局犯人は分からずじまいでした。
よろしければメール欄でかまいませんから、どなたか犯人を教えてくださいませんか?
気になって夜も寝られませーん!

6点

837 名前: ◆G91006PPFU 投稿日:2006/09/08(金) 19:57:24
ジェイムズ・P・ホーガン 『星を継ぐもの』

詰め将棋のような作品。

ただし、作品中盤に<ニューヨーク・タイムズ>掲載という形で、
ルナリアン惑星の位置を特定したのは、ちょっとだけ逃げだったと思う。
でもそれだって、その他の部分の完成度が高かったから目立っただけだし。

圧倒的な興奮やスペクタルがあるわけではないが、
確実に詰んでいく感じは、なかなか他の小説では味わえない感覚だった。

感慨深い終わり方も良かった。

評価 7.5点

556 :名無しは無慈悲な夜の女王:2007/02/14(水) 23:44:21
読了。
星を継ぐもの J・P・ホーガン 池央耿訳
創元推理文庫SF 1980年

まさにSF!だと思った。
宇宙に向かう時代背景は、やっぱり似通ってきてしまうのかな。
発展しすぎ・災害などで仕方なく・安定しすぎ・・・とか。本作は3つ目ですね。
あまりに安定しすぎた世界で、物語中で(リアルタイムでは)ただの一人も死ななかったのには驚いた。
「仕方なく」だった「さよならジュピター」の記憶がまだ新しいので、あれと比較すると世界観や人物描写が
あまりに弱いというか、捨て置かれてる感じがした。もっともジュピターの方は、それがくどかった気も。
この点は、鏡明氏による解説でも書かれていますね。ストーリーより、アイデア重視な構成だと。
大気圏内における飛行技術は、ちょっと訳がわからなくなってます。そんな高空でホバリングするような
余力、どこにあるのよとか。鉄材以外の資源のことが全く抜けているのとか。他にも重力ドライヴって何よとか。
月の話は、中盤では既にネタが見えていたので少しもどかしく感じましたが。最後にドカンと来ましたね。
というかエピローグのブツは・・・アレで良かったの?雑多な収集物の奥底に埋もれて~みたいな終わりでも
良かったんじゃないかな?

9点

量子宇宙干渉機

736 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/08/07(月) 18:54:49
量子宇宙干渉機 J・P・ホーガン

自分にとっての初ホーガン。有名な『星を継ぐもの』でなくこちらを選んだのに特に意味はない。
内容は、言ってしまえば並行宇宙を意識だけで訪れるって話だけど、前半は人間の早すぎる進化や、
飛躍的思考の理由として、人間は元々構造として他の世界からの情報をコミュケーションできるってのがあり、
DNAの構造がそのアンテナとなっており、それを模した機械で人工的に悟りとかを得るってのが面白かった。
後半はいかにも白人っぽい、アジアやアフリカの人々がかつての恨みを晴らそうとしてるって戦争を背景に、
錯覚に惑わされた人たちの思惑とかによる、小競り合いにもつれ込んでいく。

正直、主人公の『誰かが得をすれば誰かが損をする』というのがイヤで脱出しようとするわりに、その脱出によって元々
存在していた人がどうなるのを考えなかったりする態度が嫌いで、イマイチ好きになれない主役だった。むしろ、
その共同研究者のおじちゃんの回春とか、残る決断をしたときのかっこよさがよかった。

SFガジェットは面白くて、てっきり前半の進化の話とか、そっちのほうで行くのかと思ったら
異様にこじんまりと終わってしまった気がしたので
7点
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