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母の愛気づかず…両親殺害の少年、通帳の名義見て涙

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母の愛気づかず…両親殺害の少年、通帳の名義見て涙

 東京都板橋区の建設会社社員寮で先月20日、高校1年の少年(15)が両親を殺害し、部屋をガス爆発させた事件で、亡くなった母親(42)が少年のために内証で約20万円の預金をしていたことが12日、警視庁高島平署特捜本部の調べで分かった。

 少年は、両親から十分な愛情を受けていないという「思いこみ」から犯行に及んでいた。特捜本部では少年心理に詳しい専門官とともに、凶行に至るまでの心の変遷の解明を進めている。

 ◆家族で海水浴「1人遊んだ」◆

 「小学1年か2年の時にどこかの海へ日帰り旅行に行った」。家族との楽しかった思い出を捜査員に尋ねられると、少年はうつむきながら記憶をたどった。「でも、僕は海で1人で遊んでいただけだった」

 会社の社員寮で小学生のころから育った。共働きの両親は、土日も仕事で休みを取れず、一人息子をかまう時間は少なかった。

 小学生時代、友達が夏休みに東京ディズニーランドへ行ったと聞き、「うちも家族で行きたい」と思ったという。しかし、「寮を空けられないのは分かっていたから(両親に)言い出せなかった」と、当時の心境を捜査員に訴えた。

 寮の仕事を小学生時代から任されていた少年は、「両親との楽しい思い出はほとんどない」と漏らした。

 事件前日、少年は父親(44)に「お前は頭が悪い」などと言われ、頭を押さえつけられていたことから、当初、これが犯行の動機になったとの見方もあった。

 しかし、特捜本部では、殺害には直接的な動機はなく、少年が両親からの愛情を渇望し、それがかなわずに仕事ばかり任される「不満」が「あきらめ」に変わり、最後には、「殺意」になったとみている。

 「高校に入ったころには、寮の仕事で部活もできない状況だった。友人を積極的に作ろうと思わなかったようだ」。少年の弁護人も、当時の心境をそう代弁する。

 ◆「お父さん・お母さん、天国へ行って」◆

 「父親がやるべき仕事を自分に押しつけられていた。両親を殺して解放された」。調べに対し、少年は、寮の仕事の量が徐々に増えてきたことへの不満を強調。母親に対しても、「母親の仕事まで手伝わされた。最初から殺すつもりだった」と供述した。

 ただ、少年は母親の愛情に気付いていなかった。事件後、特捜本部で自宅を捜索したところ、母親が少年のためにためていた少年名義の預金通帳が見つかった。

 逮捕されて以来、両親殺害を人ごとのように淡々と話していた少年は先月末、捜査員から通帳を見せられ、涙を流した。

 「なぜお母さんを殺してしまったのか」。今、少年は毎日、こう祈っている。「お父さん、お母さん、天国へ行ってください」と。(石間俊充)
(読売新聞) - 7月13日18時49分更新

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