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虹村那由多の奇妙な日常-第9編-前編

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orisuta

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私はショコラーデ・フォン・シュトロハイム。M県S市杜王町のぶどうが丘高校に通うドイツからの留学生。
今、私は地元のレストラン『トラサルディー』で、お友達の虹村那由多ちゃんと一緒にウェイトレスのアルバイトをしている。
異文化の中での生活は大変だけど、それでも毎日がとっても楽しい。今日は、そんな毎日のある一コマをお話しするね。

**

前略、那由多ちゃんは貧乳だ。遠野○葉・泉○なた・リナ=○ンバースが巨乳に見えるくらいの貧乳だ。
あえて言ってしまえば、
ナイムネ まな板 洗濯板 鬼おろし 絶壁 氷壁 ぺったんこ つるぺた 逆方向曲線 えぐれ胸 凹胸 莫乳 虚乳 微乳 貧乳 偽乳 無乳 ミクロン単位でもでっぱってない 胸(笑)
その胸はグランドキャニオン クレーター格のへこみぶり なんというマイナス 赤ちゃんの頃から無成長 大平原の小さな胸 凪時の海洋 世界の七不思議 もはや秘宝の域 才色兼備・胸肉不備 容姿端麗・胸部貧相 軽薄短小
と、那由多ちゃんの胸の表現方法を考えるだけで一日は潰せるくらいだ。目測、70はいってないだろう。
以前、ゴールデンウィークの際に、「豊胸に太極拳が効くらしいよ」と冗談を言ってみたら、それを真に受けてしまったこともある。
休み中トイレにいる間も、ご飯を食べている最中も、それどころか露伴先生に頼んで「寝ている最中も太極拳を行う」ようにしてもらったとかで、休み明けには全身が筋肉痛で寝込んでしまっていた。武術としての太極拳ならともかく、健康体操としてのそれでそうなるのは予想外だった。
冗談だとばれてからは本当に大変だったけど、ファンタスティック・プラスティック・マシーンで、『暴力なんてしなくなる』ほどに心を綺麗にさせてようやく落ち着かせられた。

で、今日も那由多ちゃんはお客が来ない間に豊胸体操に精を出し、玉美さんから買った『胸が大きくなる壺』を真剣な表情で撫でまわし、その上でリトル・ミス・サンシャインに揉ませるという涙ぐましい努力をしている。
ただ、最後のはどうも効果がないばかりか、
「あふぅ……、あ、あぁん……、ん、んぁッ……、ふぁっ、ふぁああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
大きくもならない癖に感度だけはよくなっているらしい。割と、見ていて馬鹿馬鹿しくなってくる。要は、自慰行為と大して違わないもの。露出狂の素質がありそうでちょっと怖い。
そして、そんな風に生のエロボイスなんか垂れ流すから、お客が寄り付かなくなって、お給料を減らされてしまうのに何時気付くんだろう。
 
 
 




「那由多ちゃん、そろそろ胸を大きくしてくれるスタンド使いを探せば?」
「……見つけられるのなら、とっくにやってる」
う、すっごくブルーになってる。しょうがないから、話題を変えてあげよう。
「そう言えば、那由多ちゃんのお父さんって、なんでも削り取る能力だよね」
「別に、私の胸は削られたわけじゃないぞ」
……だから、何でそう僻むかな……。私は、ハァとため息を一つついた。
「そんなにひがむことなんてないと思うよ。『胸なんて飾りです、お偉いさんにはそれが判らんのです』とか『貧乳はステータスだ、希少価値だ』って言葉があるって聞いたよ」
「うるさいぞ。持っている者に持たざる者の気持ちなんて判るか!」
あ、那由多ちゃんが逆ギレした。でも、文句を言われても困る。人種の違いもあるんだから仕方がないだろう。

カランカラン♪
あ、お客さんが来たみたい。那由多ちゃんも、それに気付いたのか、豊胸への努力を止めた。
「はあはあ、なゆたん。今日こそ僕の熱いクリームを頭からかけられて……」
……客じゃない、那由多ちゃん目当ての変態さんだ。何時も来る度に半殺しにされて追い払われているのに、懲りないなぁ。
苦笑いして振り返った私は、しかし機能停止した。普段の、如何にも「自分はキモオタです」と言わんばかりの見た目だった人が、いきなりスリムなイケメンになっていたからだ。
「こうまで格好良くなったんだ、今日こそ僕の股間からの白いクリームを受け止めてくれるね?」
「だが断る」
即答だった。当たり前だよ、外見が良くても中身がそのままじゃ無理に決まってるよ……
「……そうかい。ならば、厭でも和姦に持ち込んでみせる!」
気色ばんだ最低の変態さんの腕から……
「やれ! クレイジー・クラフト!」
突如出てきたスタンドの腕がいきなり那由多ちゃんの顔面にめり込んだ。不意打ちだったから、リトル・ミス・サンシャインでガードするのが間に合わなかったみたい!
「だ、大丈夫? 那由多ちゃん!」
大慌てで駆け寄る私に目もくれず、変態さんは勝ち誇ってこう告げた。
「ハハハ! その顔を元に戻してもらいたいなら、僕に処女を捧げることだ! そう決心するまで、僕は逃げて逃げて逃げ回るぞ!」
そう言い残し、脱兎の如く逃げ去っていく変態さんであったが、今の私にはそれどころではない。顔を殴られた那由多ちゃんを治療しなきゃ!
「那由多ちゃん、顔上げて……、な、那由多ちゃんが……」
「いたたたた……。あの変態、後で再起不能にしてやるわ……、ん? ショコラ、どした?」
目をパチクリさせる那由多ちゃんに、私は絶叫した。
「顔が、お父さんソックリにされちゃってるよ!」
「はぁ?」
 
 
 



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