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ジェイムス・アラン・ガードナー

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ファイナル・ジェンダー~神々の翼に乗って~

554 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/12/10 01:43
ジェイムス・アラン・ガードナー「ファイナル・ジェンダー~神々の翼に乗って~」

トビー入江では、子供は毎年神々のもとへ行って性別を転換する。
両方の性を経験した上で、20歳になると男女どちらかの性を最終選択するのだ。
主人公フリンの最終性選択の前日。
追放された忌むべき存在の「中性」が科学者とともに現われて、事件がおこる。
やがてフリンはこの世界の成立の隠された真実へと近づいてゆくのだが・・・というお話。

カナダSFだそうだ。
カナダではソウヤーの恐竜ものを以前に読んだ。面白いんだが、ちとのり切れなかった。
マーガレット・アトウッドとかいったか、「侍女の物語」ってのも昔読んだ。
重厚な恐怖社会もので大変に立派な作品だったが、おれのSF心はくすぐられなかった。

これもまあ、決してつまらなくはないんだがな。あんま褒める気がしないなあ。
主人公(今は男)の中で女の自己が突然出て来てしまうあたりは、なかなかいい。
ところがそれが作品全体で読み手にインパクト与えるほどじゃないんだよな。
両方の性を経験できる世界という設定なのに、登場人物の感覚が結構ふつうなんだ。
あるいはそれが作者の狙いなのかもしれないけど。男も女も大差ないじゃん、という。
ストーリーテリング上手いし、話は先に先に引き込んでいくけど、破綻はしない。
結構な実力者なのではないかと思われるだけに、ちと物足りなかった。
あと、この白痴のような邦題はなんだ?こんな副題は、いらん。
6点。
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