オリスタ @ wiki

虹村那由多の奇妙な日常-第21編-後編

最終更新:

pan2

- view
だれでも歓迎! 編集
ハァ、ハァ……。つ、つかれた。突っ込み続けて、もう息ができない。
これ以上ふざけたモン出されても、もう突っ込みどころじゃないぞ、とか思ってたら、DFさんは装備を出す間にも見せなかったドヤ顔で、
『マア、コレラノ装備モ、JOJOタチヘノ雪辱戦ニハマッタク役ニ立タナカッタノダガナ』
「なんという無駄具合!」
「けど、ペリエマンさんがここにいるということは、勝って帰ってきたってことでしょ?
どうやって勝てたの?」
あー、それはわたしも気になってた。あのチートチームにどうやって勝ったかはすっげー気になる。
けど、おかげでまた突っ込み地獄に逆戻りするのである。……もうヤダ。

『ウム、噂デハソレゾレノ相手ヘノ対策マデ練ラレテイタノダ。例エバ、あくたーニハ”扇風機”ヲ用イテ煙ヲフキトバシタ』
「どうせそんなことだと思ってたよ! あれか? 電気代はアクターんちにツケといたのか?!」

『亜希ニハ”びっくらいと”ト”すもーるらいと”デ対抗シタ』
「噂からはド○えもんまで登場してたのかよ?! それとも、ボヘミアン・ラプソティーが出た時についでに貰っといたのか?」

『萌ハ、びるカラ放リ捨テタ”1/1オ姉様らぶどーる”ヲ見タ途端、回収ノタメ回レ右デ屋上カラ出テイッタ』
「もういい加減にしろよおいぃっ! そんなもんまで用意する噂ってなんなんだよ!」

『雷鳥ト美貴ニハ、30過ギテカラノ女ガ結婚スルウエデノ苦労ヲ諄々ト説キ聞カセテ、不安ヲ煽ッタガ、ソレダケデ腑抜ケトナッテイタナ』
「将に外道!」

『りおハ”仮設便所”ニ閉ジ込メテヤルト、”ばとるろいやるデボッチニナッテイタ”時ノコトヲ思イ出シテ、戦闘ニ参加スルたいみんぐヲツカメナクナッタナ』
「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ! Tウイルスはゲームの中だけの存在じゃなかったのか!」

『あくたーノ妹ニハ”動物園デノ発言ノ録音てーぷ”ヲ与エタラ、ごろごろ転ゲ回ッテ悶絶シタ』
「あんときゃ厨二発言の連発だったもんな!」

『湾太ニハ、”風俗ノ割引券”ヲクレテヤッタ。ソレダケデ敵意ハ軟化シテシマイ、”ろんりー・すたーと”ハダセナクナッタ』
「性欲は正義に勝るのかよ! 男ってみんなそうだな!」

『かずはニハ、”JOJOノ夜ノおかず一覧表”ヲ与エタ上デ、JOJO好ミノ体操服トぶるまぁヲ見セビラカシテカラ外ニ投ゲ捨テルト、アッサリ萌ノ仲間入リシテ屋上カラ出テイッタ』
「確かに以前HWさん自身が『JOJOは体操服萌えな気がする』って言ってたけどさー……って、待て待て! なんであんたがそんなもんを持ってんのよ! 流石の噂でも、オカズ一覧表なんて考えつくわけないでしょ?!」
『コレハ自前ダ。観察中ニ退屈ヲマギラワスタメニ作リ上ゲタノダ』
「変態だーっ!」

『ソシテ、最大ノ難関トナッタJOJOノ“せんとらる・ひーてぃんぐ”ダガ……』
とうとう、気になっていた問題をどうやって解決したかに話が差し掛かってくる。思わずごくりと唾を飲み込んだ私であったが、その答えは、
『凝固剤、ダ』
「はぁ? 凝固剤ぃぃっ? あんなチート技に効くような代物があるの?」
『アッタノダ。アリテイニ言ッテシマウト、ソレハ“ニガリ”ダッタ』
「「へ?」」
ぶっちゃけ、目が点になった。『にがり』? なにそれ、どこの新兵器? 漢字で書いたら、尼我利とでもなるの? 尼さんが私の利益となるって、マザーテレサも思わず貢いでしまいそうなヒモ野郎のこと? あー、分かった分かった。女医時か。なるほどなるほど、あいつなら『セントラル・ヒーティング』をどうにかしそうだよなー。え? 違うの? マジでにがり? 豆乳を固めて豆腐にするあれ? ウソだー、そんな冗談信じるわけないじゃん。
『まじダトモ』
……マジなのかよotz

『ソウ妙ニ思ウコトハナイ。すたんどトハ、個々ノ精神ガ形ニナッタモノダ。すたんどヲ操ルトイウコトハ、デキテ当然トイウ思念ガ必要ナノダ。ダカラコソ、本体ガ“デキテ当然”ト思エナクナッタ時点デ、自信ガ揺ライダ時点デ、イカナルすたんど能力モソノ真ノ力ヲ発揮デキナクナルノダ。
例ヲ挙ゲルト、樋口和巴ガ鷺沢萌ノ“ちぇりー・ぼむ”ヲ使用シタコトガナイノハ、オソラク使用デキナイカラダ。性癖ハイタッテのーまるナ彼女ニハ、れずびあんトどMトイウ比較的まいなーナ精神構造ヲ理解デキナイノダロウ。“理解不能ナ精神”ト深層心理デ思ッテイルガユエニ、能力ガワカッテイテモこぴーノシヨウガナイノダ。
同様ニ、アノ空条承太郎デサエ、“時ヲ止メラレナイ”ト思ッテシマウヨウナ精神状態ニナッタ場合ハ時ヲ止メラレナイダロウナ。ヤツガ、ソノヨウナ精神状況ニマデオイツメラレルコトガアレバノ話ダガ』
な、なるほど……。なんか深いかも。流石は歴戦のスタンドであるDFさん。今までのボケは見せかけで、本当はHWで見せたとおりのシリアスなキャラだったのか。なんつーか、凄みってのを感じるぞ。……とか思ってたら、満面のドヤ顔で、
『更ニ判リヤスイ例ヲ挙ゲルト、上野譲華モ“透明ニナル”トノ思念ガ充分デナケレバ、透明化スルノハソノオパ「こらこらこらぁぁぁ! 他の誰が言ってもダメだけど、お前が言うのはなおさらダメだ! もう、許してやれよ!」
『許サナイ、絶対にだー』
「一見普通っぽいけど、実は差別ネタなんか仕込むんじゃねー! さっきの発言といい、読者を不快にさせる発言は慎め! ともかく、あれは忘れてやれ! 二度と話題に出してやるな!」

あー、くそ。やっぱこいつDFさんじゃねーわ。よりによってそのネタを言うかよおい。前作の黒幕が連載中の主人公と生みの親のうっかりミスをネタにしていいわけねーだろ。
『……こほん、ツマルトコロ、JOJOニトッテ“ニガリ”トハ、“せんとらる・ひーてぃんぐ”ヘノ自信ヲ、根本カラユルガス存在ダッタノダロウ。言ウナレバ、“るぱん三世”ノ斬鉄剣ト“コンニャク”ノ関係デアッタノダ。……トコロデ、“かりおすとろノ城”ハ名作ダト思ウガ、ドウダ?』
「なあ、前々から思ってたけど、お前絶対アニメ好きだろ! ヤッターマンの次はルパンかよ! ルパンはクラリスだけじゃなくてお前の心まで盗んでったのかよ!?」
『……ぽっ』
「頬赤らめてんじゃねーっ! つーか、そろいもそろってボケ倒しはやめろ! この作品での突っ込み要員は私しかいないんだぞ!」

「ねぇ、那由多ちゃん」
「なんだよもう……」
「女の子って、突っ込まれる側だよね?」
「お前もう黙れ、空気になれ、セクハラ発言禁止ィィィィィィィィッ!」
 ああくそ、脳の血管が切れそうなくらい血圧が高くなってきたぞ、もう。よりによってなんでエロ系統のボケなんかかましやがるかなぁ……。

 心の中でぼやいた私だが、まさかさっきの突込みをきっかけに本題に入るとは思ってもみなかった。……なげぇよ、前置き。私がショコラに突っ込むやいなや、DFさんは表情を改め、打って変わって真面目な顔でしゃべりだしたのだ。……どーでもいいけど、よくまあ甲冑の表情が変わるとこなんかわかるよな私。
『実ノトコロ、ソレマデノ話ハドウデモヨイワケデ、問題ハソノ“せくはら”ニアル。噂ハ、ソウイッタトコロニマデ対応スル装備ヲオシツケテキタノダ』
「あ、なるほど。それだから噂をどうにかしてほしかったんですね。けど、どういうのなんですか?」
ショコラが尋ねるのに、そう来なくては、と言わんばかりに頷いてみせたDFさんはまず目のあたりを指さし、

『見ルダケデノすりーさいず測定ガオコナエルダケニトドマラズ、更ニハ服ノ透視ト録画モデキル“素敵あい”』
「お前さっき私の下着ガン見してなかったか? 見たのか? なあ、外だけでなく中まで見たのか?」
『つるつるデアッタナ。マダマダ子供トイウコトカ』
よし、こいつ後で〆る。何が何でもだ。

『盗聴機能ガ搭載サレタ“素敵いやー”。チナミニ、現在ハ作家サンノ部屋ヲ盗聴シテイル』
「お姉ちゃんのプライバシー流出の危機っ!?」

『ばいぶ機能搭載五指×2』
ウネウネ
「乙女の前に突き出すんじゃない!」

『股部搭載“ぱいるばんかー”』
「何を貫通させんだよ! あれか? 貫通と姦通をかけたギャグのつもりか? あいにくそんなもんで突かれて生きていられる女の子なんていねぇよ!」

『拘束、凌辱思イノママナ“てんたくらー・ろっど”』
「ジョルナータさん大喜び?! どこのどいつだそんな馬鹿なモンを搭載するような噂を流したアホは!!」

 勢いで噂を流したやつを罵倒した私だったが、そこまできてようやくそんなアホに心当たりがあることを思い出した。
そうだよ、考えてみればこの町でそんな噂を流すようなアホは一人しかいない。
そうでなければいい、と空しい祈りを捧げ始めた私だったが、
『流シタあほトハ、オ前ノ弟ダ』

「「…………………………」」
あ、今空気凍った。そっかー、見てみたい家族って私自身かー。鏡見てから言うべきだったなーあははははー。って、
「はぁぁぁぁぁぁっ!?? やっぱりあいつかよ!」
やっぱり、予想通りのオチでした。だよなぁ……
ガクッと膝を落とした私の肩にDFさんは優しく手を載せて、
『トコロデ、気ヅカナカッタノカ? 今日ニナッテ、“姉チャンハ筋肉ヲ鍛エルノト、身ヲ守ルタメニ、目測101cmIかっぷノ胸ぱっどヲ装着シテイル”トイウでたらめナ噂ガバラマカレテイルノヲ』
「だから自重でパッドがずれたのか! おかしいと思ったんだよ!」


ちなみに、この時点でも私たちのあずかり知らぬところで噂は成長していた。それが、以下の流れである。
「那由多って、胸が育ってないからIカップサイズのパッドをつけてるんだって」

「虹村さんとこの下の娘さん、胸が絶壁だから巨大なパッドをつけてるそうよ」

「虹村妹ってさー、男並みの胸なんだってー」プー、クスクス

(中略)

「那由多が実はふた○りなんだって? 女だったらどうでもよかったが、そいつは面白そうだな。よし、ヤりにいかねば」


「……で、いつのまにか生えてきた、と」otz
「大変だねー、那由多ちゃん」
『コレデ、ワタシノ苦労モワカッタロウ。一刻モ早ク、対抗スル噂ヲヒロメテオクコトダ』

本体名―虹村那由多
スタンド名―リトル・ミス・サンシャイン(ショコラに噂をばらまかせ、胸のサイズ増量と生えてきたナニを除去することに成功。
突込みに苦労した甲斐があった。再起可能)

本体名―虹村垓
スタンド名―イースタン・ユース(実の姉からイン○との噂をばらまかれ、それが実現して再起「不能」。
もちろん、この再起不能はダブルミーニングである)

本体・スタンド名―ディープ・フォレスト(余計な機能を全て除去してもらい、新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーにスゲーッ爽やかな気分となる。
再起可能)


第21編-中編へ戻る SSページへ戻る 第22編へ進む




今回使用したスタンド
No.207
【スタンド名】ディープ・フォレスト(Deep Forest)
考案者:ID:1vttmZVI様
絵:ID:Ni4AGQx6O様


タグ:

+ タグ編集
  • タグ:

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleの プライバシーポリシー利用規約 が適用されます。

記事メニュー
目安箱バナー