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スティーヴン・キング

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zgok0079

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第四解剖室

52 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2006/10/27(金) 20:02:42

「第四解剖室」スティーヴンキング

原書では1冊にまとめられたキングの短編集を2つに分けた国内版の前半集。
Oヘンリ賞を受賞した作品が含まれるとのことで興味があり読んでみた。
序文あいさつが良かった。売れっ子になってもB級ホラーに対する愛情と、
創作スタンスに変わりのないことを書き綴っている。
名誉や評判等に気負いのなく、創作そのものにひた向きな作者の人柄が伝わる好感持てる序文だった。

全作品ホラーに留まらず、ファンタジー(ガンスリンガー外伝)や実話をベースとした伝記もの、
スパイ小説仕立のもの等も含まれ、著者の芸達者っぷりを1冊で味わうことが出来るものとなっている。

さて、Oヘンリ賞受賞作「黒いスーツの男」だが、普段のキング節と変わることなく
なぜこの作品が取り立てて評価されたのかわからないというのが正直な感想だった。
田舎町に住む少年が見た白昼夢(としておこう)の話であり、
釣りの最中に口から火を吹く化け物に脅かされて、絶叫しながら家まで逃げ帰るという話である。
笑えるほど思いっきりホラーではあるが、では読者を選ぶか、というとこれが万人が読んでも
まあいけるのではないか、共感を持ってもらえるのではなかろうか、というようなまとまりがある。
そこに綴られた真情というのは、母親への感情だったり、家族に対する思いだったり、
家族には直接伝えることのできない、少年の不器用ながらも誠実な思いが込められている。
私としてはまあまあ、とくにキングが好きというふうでもない他の人がこの作品を読んだら
どんな感想を持つのか興味がある。

短編集としての全体的な感想は、普通に無難でどれも外れはない。時間つぶしには良かったというところ。

図書館警察

213 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/09/29 02:47
『図書館警察』 スティーヴン・キング

あろうことかこんな本を図書館から借りてきてしまった。
返却日はあさってなのだけれど、なにかの拍子で返却が遅れてしまったら
とか思うとドキドキしてくるよ。

読む前はミザリーみたいなサイコホラーかな?と想像していたのだけど
ちとジャンルが違いました。
うーん。これはこれで面白いけど、このオチだとグロテスクではあっても
あんまり怖くないかな。
主人公のトラウマの原因には・・・・うぇぇ、でした。

ジャンルが少し予想と違いはしたけれど、それなりに楽しく読めました。
六点。

ランゴリアーズ

240 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 02/08/01 21:30
スティーヴン・キング「ランゴリアーズ」(文春文庫)
眠っていた11人を除いて飛行中の旅客機の乗客・パイロットがすべて消失。
おまけに外の世界は異様な変貌を遂げ・・・が表題作の導入部。

ネタ的にはトワイライト・ゾーンちっくなやや古めかしい印象があるが
人物配置や描写、変貌した世界の謎のひも解かれ方が卓越しているので
全然気にならない上、迫り来る脅威の正体が登場人物達の目の前に具現するまで
さっぱり「ワケワカラン」なのに恐怖感を煽られる(分かった後はもっと恐い)
飛行機に乗るたびにこれ思い出して鬱になりそう。
あと乗客のはかない希望を乗せて、狂った世界を敢然と飛ぶ767にチョト萌え。

「秘密の窓、秘密の庭」はいまいち・・・表題作8点、これ4点
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