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L・スプレイグ・ディ・キャンプ

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zgok0079

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闇よ落ちるなかれ

670 名前: 名無しは無慈悲な夜の女王 03/03/08 15:29
L・スプレイグ・ディ・キャンプ「闇よ落ちるなかれ」

途中まではものすごく面白いんだけど最後でしおしおのパア。
ほろ苦い風味をつけているものの結局はハッピーエンド。駄目。
やはりこの手のタイムスリップものは願望を充足させてはいけない。
あそこは主人公が死んで、現代で川のほとりから時計が見つかるべきところだろ。

900 名前:名無しは無慈悲な夜の女王 投稿日:2005/06/23(木) 23:20:42
「闇よ落ちるなかれ」スプレイグ・ディ=キャンプ

改変モノの古典ということで読んでみた。
うーん、あえてローマ衰退期を選んだのはなんでだろうか。
どうも全編に貧乏臭さがただよって、リアルと言えばリアル、
スケール感に欠けるといえば欠けるような気が。

マーティンが「近代化」めざして奮闘するさまはとても楽しい。
マーク・トウェイン「アーサー王宮廷のヤンキー」
フィリップ・ホセ・ファーマー「リングワールド」にも似た読後感があった。
ただ異なる時間線を歩みはじめた世界のなかで
主人公がそのまま生きていくっていうラストはどうも……
風呂敷をたたんでないというか、SF風味が足りないというか。
6点
ちなみに
これ読んだおかげで東ゴート王国に親しみがわきました。
今まで「フン族にカスピ海から追っかけられてイタリア乗っ取った蛮族」
としか思ってなかったからな。
蛮族に味方してローマ帝国(ビザンツ)と戦う小説*ってのも珍しい。
時代設定にちょい評価プラス。

サトクリフのローマンブリテンシリーズにそういうのあったっけ

656 名前:名無しは無慈悲な夜の女王[sage] 投稿日:2007/08/16(木) 17:03:02
「闇よ落ちるなかれ」 L・スプレイグ・ディ・キャンプ HPB

現代アメリカ人(といっても1930年代のだが)が6世紀のローマにタイムスリップして、
ヨーロッパの暗黒時代到来を防ぐ為に・・・、という典型的な歴史改変物語。

同作者によるハロルド・シェイ シリーズにも通じる一種の気楽さというような雰囲気が
全編にわたってあふれていて、肩肘張らずに楽しめる。

普通の現代人が過去に行って出来る事なぞ、たかが知れているわけで、
それが1930年代の人だろうが21世紀の人だろうがたいしてかわらず、
作品としての古さもあまり感じない。

主人公の女性に対する無頓着さは評価が分かれるところだろう。
ゴートの王女マタスンタのデレ部分の描写なんかは、ハロルドシェイを彷彿とさせ、
ふくらませば、萌え大好きな今時な読者も満足させられるものかもしれないが、
いかんせん主人公が興味なしの逃走モードなのでふくらまないのが逆に新鮮。

一気に読み終わった。同作者の翻訳が少ないのが寂しくなるくらい面白かった。
8/10
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